マーク金井の試打インプレッション

プロギア iD nabla black ドライバー

2012/09/11 17:45

打ってみると?

試打クラブのスペックはロフトが9.5度。シャフトは純正M-43(三菱レイヨン製)で、硬さはS。リアルロフトは8.75度でフェースの向きは-0.75度。リアルロフトがここまで少ないドライバーは珍しい。ワッグルするとシャフトは中間部分のしなりを感じる。振動数は255cpm。アスリート向けの純正シャフトとしては平均的だ。長さ45インチで、クラブ重量は313.5gでバランスはD1.5となっている。

まずはヘッドスピード43m/sぐらいで打ってみた。低めの金属音とともに低いライナー弾道。インパクトでは「ゴツっ」という硬い手応え。弾き感ではなくボールを潰す感触が手に伝わってくる。

ヘッドスピードを46m/sに上げて弾道計測してみると、低いライナーで低スピン弾道。フェース中央付近で捕らえると2400~2600回転。ちょっと上側に当たるだけで、スピン量が2000回転以下に減った。ボクのパワーだと普通に打つとボールが全然上がらない。ティを高くして、かなりアッパー軌道で捕らえた時、中弾道でキャリーが出る球が打てた。

操作性は非常に良くて、アウトサイド・イン軌道に振れば強いスライス、インから煽って打てば強いフックが打てる。ただし、無理して上げようとしてインからあおって打つと、チーピンが出やすくなる。反面、吹き上がりを抑えたいパワーヒッターには、クラブがオートマチックにスピンを減らしてくれる。

シャフトは粘り系。トップからダウンの切り返しで中間部分がやや大きめにしなり、ゆっくりしなり戻る。ヘッドに比べるとシャフトはソフトだ。ヘッドスピードが43m/sあればシャフトをしならせることができる。ヘッドとシャフトのセッティングがここまで異なるドライバーも珍しい。

iD435同様、ナブラブラックは低スピン弾道に強いこだわりを感じる。アベレージゴルファーにはかなり手強い反面、スピンを減らして飛距離を稼ぎたいハードヒッターには、期待に大いに応えてくれる。低スピン弾道で飛距離アップを狙える1本だ。

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