マーク金井の試打インプレッション

コブラ AMP CELL ドライバー

2013/07/30 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブはノーマルポジションでロフトが9.5度の設定。シャフトは純正のコブラランバックスのS。ノーマルポジションに設定してアドレスしてみると、フェース向きはスクエア。フェース面がしっかり見えるので、リアルロフトは多そうだ。シャフトはワッグルすると手元から中間部分がしなる。まずはヘッドスピード44m/sぐらいで打ってみると、ゴツッという硬質な手応えとともにボールは高く打ち出された。球離れは早めだが、インパクト音はやや控えめだ。

弾道的には、前作同様、捕まりよりも左のミスが出づらいタイプ。重心距離が長いので、フェースを開いて上げてしまうと、インパクではフェースが開いた感じになりやすい。テークバックではフェースを開いて上げるよりも、フェースをシャットに使ってあげた方が捕まりが良くなるし、直進性が高い弾道が打ちやすい。

コブラならではを感じるのがスイートエリアの広さ。前作同様、打点が少々ブレでもヘッドがブレにくく、そして飛距離の落ち込みも少ない。ミート率が悪いゴルファーには、かなりお助け度が高そうだ。スピン量は多過ぎず。少な過ぎず。フェースセンターで捕えると2700~3000回転。フェース上部で捕えると2000~2400回転となり、低スピンの放物線弾道が打てる。シャローバックなので見た目は重心が低そうだが、見た目ほどは低重心ではないのだろう。純正シャフト(ランバックス)のSは、切り返しで中間部分が小さめしなり、ダウン後半からはスピーディーにしなり戻ってくれる。インパクトゾーンではヘッドの加速感を味わえるシャフトだ。

そして印象に残ったのが振り心地。クラブはそれほど重くないのだが、数値以上に重さを感じる。ヘッドが少し重いことと重心距離の長さが影響しているようだ。弾道調整機能でドローポジションすると捕まりが良くなるが、それでもスライサーがドローを打てるほどにはならない。ヘッドの基本的な挙動を考えると、前作のAMP同様、スライサーよりも左のミスが出やすいフッカーの方が弾道をコントロールしやすく仕上がっている。見た目通りスイートエリアが広く、直進性のいい弾道を打ちやすい。ミート率が悪い中級者と相性が良いドライバーである。

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