マーク金井の試打インプレッション

テーラーメイド SLDR ドライバー

2013/09/10 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブはロフト10.5度。シャフトは純正のR(TM1-114 三菱レイヨン製)。ノーマルポジションに設定してアドレスしてみると・・・フェースが少し開いて見える。弾道調整機能が付いているが、ノーマルポジションではスクエアフェースではなく、ややオープン気味だ。スライサーよりもフッカーに好まれる顔付きである。シャフトは純正のRとしては平均的な感じで、ワッグルすると中間部がクイッとしなる。粘り感があるシャフトだ。

まずはシャフトに合せて軽めに打ってみた。「スパン」と控えめなインパクト音とともにボールが飛び出した。同社のR1やグローレに比べると音が静かで打感も軟らかい。フェースで弾道をコントロールできる操作性の良さを感じる。クラウン部分が非常に薄いからだろう。コンポジットドライバーを打った時のようなソフトな感触が手に伝わる。

弾道はというと、真っ直ぐ打つつもりでスイングすると軽いフェード弾道。ノーマルポジションだとややフェースが開いていること、そして重心アングルが小さいのが影響しているのだろう。ヘッドがやや返りづらい。ロフトを増やす方向に調整すると、ボールの捕まり具合がイメージ通りになってきた。

ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて弾道計測してみると・・・いい感じでボールを捕えるとスピン量が2100~2600回転。メーカーの意図通り、重心が低くて浅い効果でスピンが少ない球がオートマチックに打てる。ボクは元々バックスピンが少ないタイプなので、このSLDRだとロフトが多めの方がキャリーをしっかり稼げて飛距離が伸びた。

純正シャフト(TM1-114)のRは、切り返しで中間部分がクイッと大きめにしなり、ダウンからインパクトにかけてはややゆったりしなり戻る。ヘッドに比べるとシャフトはややアンダースペック。ヘッドを走らせることよりもタイミングが取りやすいシャフトだ。

SLDRはメーカーの意図通り、低スピン弾道で飛距離を稼げる。ボールが少し浮きづらいのでロフトを増やした方がやさしく飛ばせるだろう。弾道調整機能でロフトを増やし、重心距離を短くすると、同じドライバーとは思えないほど捕まりも良くなった。使いこなすにはある程度のパワーが必要だが、フッカーにもスライサーにも扱いやすいドライバーである。

クラブを計測してみると?≫
1 2 3 4 5
テーラーメイド
発売日:2013/09/13 オープンプライス