マーク金井の試打インプレッション

本間ゴルフ BERES S-03 ドライバー

2014/05/20 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブはロフト角9.5度。シャフトは純正の「アーマック8」、フレックスはS。アドレスするとフェースはスクエア感が強く構えやすい。ワッグルしてみると中間から先端側にかけて大きめにしなる。全体がムチのようにしなやかである。硬さの目安となる振動数は243cpm。前作に比べると少し硬くなっている。

まずはシャフトの硬さに合せて軽めにスイングで打ってみると、「シュパーン」という澄んだ響きの金属音。フェースの弾き感が非常に強い。ルール適合モデルだが、高反発ドライバーを打った時のような鋭い弾き感が手に伝わる。弾道はストレート。前作に比べると、顔つきが変わっただけでなくヘッドの返りやすさも変わった。ヘッドの特性はニュートラル。スライサーにドローを打たせることよりも、直進性の高い弾道が打ちやすく感じる。9.5度のヘッドに関しては、スライサーのお助け要素は減ったが、フッカーにも扱いやすいドライバーだ。

印象に残ったのが振り切りやすさ。クラブ全体が軽いので、フィニッシュまで一気に振り切れる。シャフトだけでなく、ヘッドもグリップも軽めなのだろう。クラブ全体が軽いのでテークバックで身体をしっかり使うことが求められるが、それが上手く行けば、軽さのメリットを生かしてヘッドスピードを上げて飛距離を稼げる。

ヘッドスピードを46m/s以上に上げて弾道計測してみると、スピン量は2400~2800回転。打ち出し角は高く11~13度。ディープフェースなので、重心よりも少し上でヒットしやすい。高打ち出し、低スピン弾道でキャリーを稼げる。

シャフトのしなり感は滑らかでタイミングが取りやすい。トップからダウンの切り返しでは、ヘッドが遅れるようにグイッとしなり、インパクトにかけてはシャフト先端がムチのように鋭く速くしなり戻る。軟らかいだけでなくシャフトのしなる幅も大きい。しなり戻りのタイミングが合うと、ヘッドが小気味よく走り、軽くスイングしてもボールを力強く押し出していける。

前作ベレスS-02は明らかにスライサーを意識したドライバーであるが、今回のS-03は見た目通り、ヘッドの挙動はニュートラル。スライサーにドローを打たせることよりも、フッカーにも扱いやすいドライバーだ。ヘッドスピードが落ちてきた熟年ゴルファーが使えば、ヘッドスピードを上げて飛距離アップが狙えるだろう。

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