マーク金井の試打インプレッション

藤倉ゴム工業 Speeder EVOLUTION

2014/11/04 09:00

シャフトの挙動

シャフト試打で使うヘッドはテーラーメイドの初代グローレ。シャフト脱着式なので同じヘッドでテストできる。ロフト角は表示9.5度。調整機能でリアルロフト角を10.5度にしている。試打するシャフトは661エボリューションのS。ヘッドが少し軽めなので、46.5インチで組み上げた。(60度法測定)

ワッグルすると手元側がわずかにしなり中間部分がやや硬め。先中調子であるが、手元側にしなるポイントがあるシャフトである。そして、先端側のしなりもやや大きめだ。

実際に打ってみてもフィーリングは変わらない。トップからダウンの切り返しでは、手元側が少ししなる。インパクトゾーンではモトーレスピーダー同様、ヘッドの加速感が非常に鋭い。体感的にはモトーレスピーダーよりもさらにしなり戻るスピードが速く感じ、その分だけボール初速が上がっている。

印象に残ったのがしなり戻りのフィーリング。兄弟モデルのモトーレスピーダー661は中間部分がしなる。いわゆるムチのような挙動があるが、スピーダー661エボリューションにはそれがない。数値的には大きな違いはないのだが、実際に打つと中間剛性が高く、ムチのような粘り感はない。中間剛性が高いためにシャフトが動き過ぎないから、しっかり叩けるシャフトに仕上がっている。そして、不思議なことに叩いても吹き上がりづらいのだ。方向性に関しては、捕まりが良いタイプ。インパクトゾーンでシャフトの先端側の動きが大きめなので、捕まった球が打ちやすい。

スピーダー エボリューション661は先中調子のシャフトの中でも、シャフト中間剛性が高く感じ、それが弾き感につながっている。しっかり叩いて飛距離を出したいゴルファー、弾き系シャフトで捕まった球を打ちたいゴルファーには、飛距離アップを大いに狙えるシャフトである。

【適正ヘッドスピード】
661S 44~49m/s

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