マーク金井の試打インプレッション

日本シャフト N.S.PRO モーダス3 ツアー システム3 ツアー125

2015/02/03 09:00

シャフトの挙動

シャフト試打で使うヘッドは藤本技工の「ビリーバー HIA」。軟鉄鍛造でマッスルバックに近い形状でバックフェース下部は中空構造。ヘッドの大きさはキャビティとマッスルバックのほぼ中間。シャフトの重さに合わせ、アスリートからセミアスリートにちょうどいいヘッドをチョイスした。

ワッグルすると手元側がクイッとしなるのが手に伝わる。そしてヘッドの重みを感じ取りやすい。スチールならではの挙動が手に伝わる。実際に打ってみても挙動は変わらない。トップからダウンの切り返しで手元側がクイッとしなり、ヘッドの重さを感じる。切り返しでシャフトの手元側が折れる(ベンド)感じなので、シャフトがタメを作ってくれるのがいい。

ダウンスイングからインパクトにかけては、しなった分だけしなり戻るが、シャフトの先端側が走りすぎない。この影響でヘッドをダウンブローに入れやすくなっている。

同社の“NSプロ950”は弾き感が強いシャフトだが、“N.S.PRO モーダス3 ツアー システム3 ツアー125”は典型的な粘り系シャフト。重量級スチールに慣れ親しんだ人にはタイミングが取りやすい。それでいて、シャフトがしなり戻る挙動には安定感がある。インパクトゾーンではヘッドの入射角が安定し、ボール初速、打ち出し角、スピン量が安定するので、ナイスショット時の距離のバラつきが非常に出にくい精度の高いシャフトである。

“N.S.PRO モーダス3 ツアー システム3 ツアー125”は重量スチールシャフトが好きなゴルファーを強く意識しているだけあって、伝統的なしなり感を保持しつつも、さらなる飛距離と方向性を獲得している。アイアンの精度をより高めたい人にとっては、期待に応えてくれるシャフトである。

【適正ヘッドスピード】
日本シャフト N.S.PRO モーダス3 ツアー システム3 ツアー125(S):
44~48m/s

シャフトを計測してみると≫
1 2 3 4 5