ブリヂストンゴルフ J15 CB アイアン
打ってみると?(弾道は)
試打クラブに装着されるシャフトは重量級スチールのダイナミックゴールド。硬さはS200。重さは441.1gで、バランスはD2。硬さの目安となる振動数は341cpm。ロフトは32度、長さは37インチ(いずれも7番アイアンの数値/60度測定法での計測)。ワッグルすると、手にズシッと重さが伝わり、シャフトは手元側がわずかにしなる。
まずは7番アイアンから打ってみた。1発目は強めのドロー。ヘッドが小ぶりで重心距離が短いからだろう。インパクトゾーンでヘッドが素早くターンする。普段大型ヘッドのアイアンを使っていることもあるのだろうが、挙動はかなりシャープだ。操作性は非常に高く、インサイドからヘッドを入れればドロー、アウトサイドからカットに入れればフェードが簡単に打てる。オートマチックにまっすぐ飛ばすよりも、球筋を左右に打ち分けるのに適したアイアンだ。
とりわけ印象に残ったのが、ヘッドの抜けの良さ。ソールに丸みはあるが、バンスが適度に効いており、払って打つよりもややダウンブローに打った方がボールをうまくとらえられるし、距離もしっかり出る。重心はそれほど高くないが、プロ、上級者が好む、アイアンらしいアイアンである。打感も軟鉄鍛造ならではの、芯をとらえると分厚い感触が手に伝わる。
弾道は高めだが、これはロフト角の大きさが影響している。7番で32度なので、見た目通りにボールが高く打ち出され、スピンもしっかりかかる。弾道計測してみると、打ち出し角が21度前後で、スピン量は5700~6100回転。グリーンにしっかり止まるだけのスピン量が確保できている。
装着シャフトがダイナミックゴールドなので、振り切るにはかなりパワーが必要だ。軽くスイングするのではなく、しっかり体を使ってスイングしないとクラブの性能を引き出しづらいし、飛距離もきちんと出ない。
マッスルバックに似たヘッド形状とはいえ、見た目よりはやさしくスイートエリアも適度に広い。ただし、今どきのやさしいアイアンに比べると、ある程度の技術とパワーが求められる硬派なアイアン。ドライバーのヘッドスピードが44m/s以上あり、球筋を打ち分けたい中・上級者にとって、非常に使い勝手が良い。