マーク金井の試打インプレッション

ダンロップ スリクソン Z765 ドライバー

2016/08/09 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブはロフト角9.5度。ノーマルポジションだとリアルロフト角が9度でフェース角が-0.75度。アスリート向けのクラブらしくリアルロフト角が小さく、ややオープンフェースになっている。シャフトは「Miyazaki Kaula MIZU(水)」の6Sシャフト。硬さの目安となる振動数は261cpm。ワッグルすると中間部分のしなりを感じる。長さは45.5インチでバランスはD3(60度法計測)。クラブ重量は314.7gとなっている。

まずはヘッドスピード44m/sぐらいで打ってみると、「スパン」とやや低めの金属音とともに、ボールは低めのフェード弾道。前作Z745に比べると、インパクト音が低く短く、そして力強くなっている。球離れは速くはないが、インパクト音は「スパーン」ではなくて「スパン」と、残響音が短い。打感、打音はゼクシオとかなり異なる。

印象に残ったのがスピン量の少なさ。モデルチェンジによって重心がさらに低くなったのだろう。弾道計測してみると、打ち出し角が11度前後でスピン量は1900~2400回転。前作Z754と比べると300~500回転ほどスピンが少ない弾道がオートマチックに打てる。リアルロフト角が小さいこともあって、9.5度だと低めで、ランが多く出る弾道になった。

ヘッドスピードを46m/sに上げても、9.5度だと弾道はやや低め。ライナー弾道にしかならない。ボクのヘッドスピードで高弾道を打つには10.5度が必要だ。

ヘッドの挙動はニュートラルで、ストレートに打つつもりでスイングすると、ストレートから軽いフェード弾道。捕まりに関してはゼクシオと正反対で、左のミスが出づらくチューニングされている。

「Miyazaki Kaula MIZU(水)」は手元がしっかりしていて中間部分がしなる中調子。ダウンからインパクトにかけてはしなった分だけしなり戻る。しなり戻るスピードは速過ぎず遅過ぎず。前作「Miyazaki Kosuma」に比べるとスイング中に「しなり」を感じ取りやすい。また、シャフトの先端挙動が安定しているのでドロー、フェードも打ち分けやすく仕上がっている。

Z765の低スピンの度合いは、市販ドライバーの中でもトップクラス。とにかくスピンを減らして飛ばしたい人には、期待通りの弾道が打てるし、飛距離アップも狙える。また、左のミスを嫌うアスリートゴルファーにとっては、イメージ通りの弾道が打ちやすく、満足度が非常に高いドライバーになってくれるだろう。

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ダンロップ
発売日:2016/09/10 参考価格: 73,440円