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日本ツアーの威信を守ったアン・ソンジュの変えられないドライバー

2015/11/13 09:00
ヘッドのクラウン部分はカーボンになっていて、低重心で低スピン弾道が打ちやすい

三重県の近鉄賢島CCで行われた米国女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」最終日。11アンダーの3位から出たアン・ソンジュ(韓国)がプレーオフを制し、今季2勝目、「日本ツアーの代表としてアメリカに負けないという気持ちだった」と語っていたアンが意地を見せた形となった。

アンは、近鉄賢島CCが苦手コース、例年寒くなることが多いこの試合のために、急遽アイアンシャフトをスチールから、カーボンシャフト(ヨネックス レクシス プロトタイプ)にチェンジ。プロのサポート力に定評があるヨネックスの面目躍如というところだろう。

彼女のクラブセッティングをチェックすると、コントロール性を重視しつつ、決して無理しないクレバーな点が垣間見られる。7からPWまで、球筋をコントロールしやすいマッスルバックアイアンだが、5,6番は、ボールが上がりやすくミスヒットに強いキャビティアイアンにしている。ほかにも細かい工夫が随所に見られる

ドライバーは『ヨネックス i-EZONEドライバーTX』を長く使用。ヨネックスの最新モデルである『EZONE Tri-G ドライバー』も使用したりしているが、使い慣れた『i-EZONEドライバーTX』に戻ってしまう。新しい『EZONE Tri-G ドライバー』は、ボールがつかまり、飛距離性能も高く、オートマチックなモデル。一方『i-EZONEドライバーTX』は、叩いても左に行きにくく、コントロール性がとてもいい。アイアンはマッスルバックを使用する彼女にとって、球筋を作りやすい『i-EZONEドライバーTX』の方が、操りやすいのではと分析する。

中古市場での流通量は少ないが、価格は1万5000円を切っている。純正シャフトの出来が非常に良いので、あえて純正をおすすめしたい。オーソドックスなヘッド形状、しっかりした打感、飛距離、コントロール性を、両立しているモデルだが、ヘッドスピードは43m/s以上は欲しい。セミハードヒッターにこっそり教えたくなる隠れた名器だ。