RTX4 フォージド ウェッジ／ヘッドスピード別試打

筒康博「抜け良し=スピンをかけやすい」

―率直な印象は？
「見た目から来る印象も、実際に打った印象も、どちらもスピン量を得やすいという感想です。自分でスピンをかける or かけない というコントロールのしやすさが一番の特徴だと思います」

―スピンをかけやすい？
「そうですね。たぶんソールのV字効果だと思うのですが、接地面がすごく少ないので、上から打ち込んでも下からしゃくっても、結果的にスピンがかかりやすい。同じメーカー（住友ゴム工業）製の『スリクソン』のアイアンをほうふつさせる“抜け感”を感じました」

―抜け感=スピン性能？
「はい。やはり芝に邪魔されることなく、ボールの直前でいろいろなことができる。技術のある人なら、フェースをうまく使って打点をコントロールできる。そういう点を考えて、『RTX4』はうまくスピンがかかりやすく設計されているのだと思います」

―【バンカー対応力】が低め3.5点(5点満点中)ですが…
「全体的には丸みのある形状なのですが、意外とオートマチックさがあります。丸みがあっていろいろしたくなるのですが、実際はそうでもない印象。そのギャップで少し戸惑ってしまう点が、気になりました」

―ギャップに戸惑う？
「はい。小技を使えそうな上級者向けの見た目の割に、意外とクラブが勝手にスピンをかけてくれる印象があります。あまり技を使わなくてもいいウェッジなのかなと思います。フェースを開いて使うというよりは、真っすぐ構えて真っすぐ打ちたい人向けなのかなと…」

―なるほど。その点で【構えやすさ】は3.5点と…
「僕は開いて構えたいタイプなので、真っすぐ構える性能だけに、アレコレ使うという点が少し物足りないかなと思いました。ちょっと遊びが少ない感じですかね」

■ 筒康博（47）

変幻自在に球を操るクラブフィッター。クラブフィッティング＆レッスンスタジオ「PCM Labo」総合コーチ。プロアマ問わず7万人以上のゴルファーにアドバイス経験を持つ。身長168cm。

• 1WのHS30台・西川みさとの場合
• 1WのHS50台・万振りマンの場合