SFD X8 ドライバー/ヘッドスピード別試打
筒康博「カスタマイズしたくなるクラブ」
―率直な印象は?
「やはりロイコレはFWの印象が強いので、今回のような大型ヘッドのドライバーは、ブランドにマッチしていないのではないかと感じる人は多いと思います。ただ、そういうイメージを払拭してくれるくらい『X8』は操作性もありながら、打ちやすさも感じられる、やさしいドライバーに仕上がっていると感じました」
―イメージを払拭?
「はい。FWよりヘッドを大きくしながらも、FWでうまく打てた時の打感と、フェースにボールが食いつく感覚をしっかり再現しています。ちょっと“地クラブの味わい”を持っているところが面白いと思いました」
―“地クラブの味わい”…?
「フェースが極端に弾くとか、ヘッドの慣性モーメントが高く直進性が高いといったテクノロジーの高さを主張していない点です。それよりもしっかり打感やフィーリングにこだわった設計がなされている点が“地クラブ”っぽいと感じました」
―打感が良いということ?
「そうですね。プレーヤー自身にいろいろ操作して使ってみてほしいという部分が伝わる感覚があります。大型ヘッドなのに自分でつかまえたり、逃がしたり、上げたり、抑えたりというのができる。大手メーカーと地クラブメーカーの中間的な存在感、と言っても良いと思います」
―中間的な存在感…?
「大手メーカーが突き進むやさしさを踏襲しながら、しっかりした打感で玄人好みの操作性も併せ持たせています。FWに定評のあるロイコレが、単に流行を追ったドライバーではなく、しっかりプレーヤーにかじ取りできる部分を持たせている設計がなされていると言えます」
―気になる点は?
「シャフトはいろいろ替えてみたいところです。純正のままで良いという人もいると思いますが、ヘッドも今回シリーズ初のカチャカチャ(アジャスタブル)機能付きですし、シャフトバリエーションでもいろいろ調整してみたいと思わせてくれます。カスタマイズしたくなるクラブという点で、高く評価しました」
■ 筒康博(47)
変幻自在に球を操るクラブフィッター。クラブフィッティング&レッスンスタジオ「PCM Labo」総合コーチ。プロアマ問わず7万人以上のゴルファーにアドバイス経験を持つ。身長168cm。