ゼクシオ エックス 1Wを筒康博が試打「対抗馬は『TS1』」

ダンロップ「ゼクシオ エックス ドライバー」の評価は！？

11代目「ゼクシオ」シリーズの「ゼクシオ エックス ドライバー」をピックアップ。昨年末に「ゼクシオ イレブン ドライバー」とともに、シリーズ史上最高の反発力を擁して発売された同モデルだが、「イレブン」よりアスリート向けに設定されているとのこと。そんな「エックス」をヘッドスピード（以下HS）の異なる有識者3人が採点。変幻自在に球を操るクラブフィッター・筒康博は、どのような評価をくだすのか！？

• 1WのHS30m/s台・西川みさとの場合
• 1WのHS50m/s台・万振りマンの場合

「バランスがとれた優等生クラブ」

―率直な印象は？
「『イレブン』と比べて『エックス』は、いろいろな意味でバランスが取れているクラブだと思います。ひと言でまとめると、すごくオーソドックスなドライバーです」

―オーソドックス…？
「はい。色味、ヘッドの厚み、デザインや重量感、すべてにおいて多くのユーザーに受け入れられる要素を踏まえています。打った印象も非常に優等生で、何かの項目で特別な評価があったり、逆にすごく悪い部分があったりということがないのです」

―良くも悪くも優等生？
「確かに、他のモデルも含めて試打をする際には、印象に残りにくいのかもしれません。ただし、コースで1日18ホールをラウンドするとなると、『エックス』のような変に尖った特徴がないクラブのほうが、大きなケガはなくスコアをまとめやすい。そういう意味で、クラブの完成度は非常に高いといえます」

―『イレブン』と比べてどう？
「『エックス』は、いま使っているフェアウェイウッドやアイアンのセッティングを気にせず、合わせやすい重量感なので、他のクラブに溶け込めるという点では、『イレブン』より優秀なのかもしれません。逆に『イレブン』の軽量感は、ドライバー以外もすべてゼクシオで揃えたい人と限定されてしまうかもしれません」

―打感は？
「ゼクシオってこうあるべきだ、というものを頭に残しつつ打っていたのですが、打っているうちにまったく別の新しいモデルを打っている感覚に変わりました。打音はやや抑えめの感じですが、高音のゼクシオサウンドは死んでいない。こもっているわけではなく、耳に刺さることもない心地良い音。弾き感もちょっとだけあって、しかも食いつきもあり、非常にバランスのとれたドライバーだと思います」

―対抗馬はどのモデル？
「僕はタイトリストの『TS1 ドライバー』ではないかと思います。誰が打ってもどのように打っても感じるつかまり感、球の上がり方、振り切りやすさ、クセの無さ。実際に使う人はそれぞれ違うと思いますが、クラブとしてのバランスの良さは『TS1』に近しい印象を受けました」

操作性以外すべて4.5点【総合評価4.4点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.5
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5

・ロフト角：10.5度
・使用シャフト：Miyazaki AX-1 カーボン／硬さS
・使用ボール：ロッテ葛西ゴルフの専用レンジボール（ツーピース）

取材協力／トラックマンジャパン株式会社、ロッテ葛西ゴルフ

• 1WのHS30m/s台・西川みさとの場合
• 1WのHS50m/s台・万振りマンの場合