クラブ試打 三者三様

NEW egg 5500を筒康博が試打「スライサーもフッカーも使える」

2020/02/13 05:00

プロギア「NEW egg 5500 ドライバー」の評価は!?

斬新な発想で飛距離を追求し続ける、プロギアeggシリーズの新作「NEW egg 5500 ドライバー(以下5500)」をピックアップ。37度という驚きの重心角(一般的な重心角の平均23度)により、つかまり感を強調しつつ、慣性モーメントもシリーズ最大級で、飛んで曲がらない弾道を実現してくれる。そんな「5500」を兄弟モデル「NEW egg 5500 ドライバー impact(以下impact)」と比べながら、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。変幻自在に球を操るクラブフィッター・筒康博は、どのような評価をくだすのか!?

「【操作性】2.5点の低評価ですが…」

―率直な印象は?
「今回、評価項目【操作性】を2.5点にしましたが、逆をいえば完璧な高慣性モーメントヘッドということです。インパクト時にフェースが開くことも、閉じることもしません。すごくヘッドの存在感があり、大型マレットのパターを打っているようなヘッドの動きを、スイング中に感じました」

―大型マレットのパター…?
「はい。寛容性が高い分だけ、自分で開く、閉じるという操作をすることとは相反しています。操作性が悪いというよりも、極大な寛容性を持っているということです。ということで、操作性は低いとお伝えしましたが、実はスライサーもフッカーも使えるヘッドに仕上がっています」

グースが利いているのが特徴

―スライサーもフッカーも?
「高慣性モーメントのヘッドは、フェースが閉じにくいとよく言われますが、逆を言えば開きにくくもあるのです。『5500』でいえばインパクトの時点でつかまりが悪いというより、バックスイングでフェースが開きにくい利点のほうが大きいといえます。スイングには、行きと帰りと両方ありますから

―見た目は?
「つかまり顔になっていますが、決して引っかかるわけでもなく、直進性がめちゃくちゃ高いクラブです。構えた時点で、フェース面がはっきり見えるので、打ち出し角がものすごく出しやすい。ティアップをあまり高くしない人、チョロが多い人、ボールが上がりきらない、池越えや谷越えでミスショットが頻出する人には、ヘッドがボールを上げてくれるので適していると思います」

左が「5500」右が「impact」、形状はまったく一緒

―「impact」と比べてどう?
「クラブが長くなると、シャフトの運動量が増えるので、もともとボールが上がりやすいヘッドのうえにスピン量が加わりやすいです。『impact』はその点でやや抑えめの弾道が打てるので、扱いやすいといえます。『5500』で強い球を打ちたい人は、自分のHSに合ったスペックよりひとつ上の硬さ、やや立ったロフト角を選ぶと良いと思います」

―どのような人向き?
「とにかくドライバーで曲げたくない人向けだと思います。そのなかで、ボールを遠くに置きたくない人には『impact』のほうが良いと思います。ボールが遠くに見えて、ミート率が落ちると不安視してしまう人には、短尺の利点を生かして『impact』を選んでほしいと思います」

高低差の激しい評価軸【総合評価3.7点】

【飛距離】3.5
【打 感】4.5
【寛容性】5.0
【操作性】2.5
【構えやすさ】3.0

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:eggオリジナル/硬さSR・M-40
・使用ボール:ロッテ葛西ゴルフの専用レンジボール(ツーピース)

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ロッテ葛西ゴルフ

■ 筒 康博 プロフィール

プロコーチ、クラフトマン、フィッターとしてプロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイスを経験。江東区・インドアゴルフKz亀戸内「ユニバーサルゴルフ スタジオ」トッププロファイラーを務める。

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