クラブ試打 三者三様

本間TR20を西川みさとが試打「球筋を打ち分けたい人向け」

2020/06/02 05:00

本間ゴルフ「ツアーワールド TR20 460 ドライバー」の評価は!?

本間ゴルフのツアーモデル「TW ツアーワールド」から、日米共同開発された「TR20」シリーズ。ヘッド素材のカーボン占有率を60%にまで上げ、反発力を爆発させて高初速を生み出すというモデルだ。今回は「460」をヘッド体積の小さい「440」と比べながら、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「ちょっとハードかなコレ…」

―率直な印象は?
「『460』も『440』も他社の最新モデルと比べると、操作性が必要で、少し難しく感じられました。『460』はヘッドサイズがやや大きく、アドレスした際に安心感はもてますが、それでもシビアな印象を受けます。いろいろ試打してきましたが、過去登場のモデルの中でも3本の指に入るほど難度が高いように感じました」

キャッチコピーは「世界を造り変える新骨格」

―3本の指に入るほど…?
「はい。スイングしていて、助けてくれる感じがないと言いますか、他社のモデルと比べるとオートマチックさが足りない気がします。昔ながらの王道な形状で、とてもシンプルな見た目。余計なものを一切排除したスッキリした形状。自分で操作したい人や球筋をつくっていきたい人、操作性を重視する人には最適なモデルといえます」

予想以上にシャローバックな構造

―操作性を重視する人に最適?
「色味やシンプルな形状に、オーソドックスで単純に構えやすいと感じる人は多そうです。操作性を重視している人には、そういったナチュラルな印象のほうが扱いやすいと思われます。ただ、私のようなクラブの助けを借りないと飛ばせない人にとっては、少しシビアに感じてしまうのかも。ライ角がフラットなところも、アップライトでつかまりの良いモデルとは違い、ハードヒッター向けの要素を強調している感じがしました」

フェース裏面はスリットが入った構造になっていて薄肉化を実現

―飛距離性能は?
「打感はやわらかめで、硬さが少しあり、適度なつかまり感で飛ばせる感覚があります。ですが、数値で見ると思っていたより飛んでいなかったので、実際はそれほどつかまりきれていないのかもしれません。『460』も『440』も自分でフェースを開閉させ、ボールをつかまえていくタイプ。スイートスポットでしっかりボールをとらえ、フェースを閉じ込めていかないと、十分な飛距離性能を発揮できないと感じました」

構造自体を見直し、クラウン&ソールのカーボン含有率が大幅↑

―『440』と比べてどう?
「『440』と比べると、確かにやさしい印象は感じられます。『440』はヘッドが小ぶりで、シビアな印象は見た目から感じとれます。ただ、一方の『460』がやさしいかと聞かれれば、そんなことはなく、同時期発売の最新モデルの中では全然シビア。両モデルとも、ボールが上がらないわけではないのですが、フェースの開閉が必要で、それをパワーで押さえていかないと、つかまりきらない印象があります」

何発か左へつかまりすぎる弾道が見られた…

―どのような人向き?
「先ほども述べましたが、やはりドローとフェードを打ち分けたい人向けだと思います。技術的にも、結構レベルの高い人が限定となってしまうかも…。私のHS(平均35~36m/s)には、『460』も『440』も、どちらもハードモデルであることは確かです」

シビアさが点数に影響… 【総合評価3.7点】

【飛距離】3.5
【打 感】4.0
【寛容性】3.5
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:9.5度
・使用シャフト:VIZARD TR20-50/硬さR
・使用ボール:昭和の森ゴルフドライビングレンジ 専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、昭和の森ゴルフドライビングレンジ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

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