クラブ試打 三者三様

プロギア 0 ウェッジを西川みさとが試打「意表を突く形状&スピン性能」

2020/08/04 05:00

プロギア「プロギア 0 ウェッジ」の評価は!?

プロギアが新展開する「RS5」シリーズのドライバーとともに、送り出すウェッジが「プロギア 0 ウェッジ」だ。やさしさと抜けの良さにこだわり、トップブレードとトウ側を肉厚に設計。程よい重心距離により、方向性が抜群に安定したという。そんなプロギア自信作を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「他社の単品モデルと引けを取らない」

※目標80ydを狙った平均弾道/ロフト角52度

―率直な印象は?
何だか、…とても良いです。正直、プロギアは単品ウェッジというイメージがあまり無かったのですが、想像していたより他社の単品モデルに引けを取らない、高性能を感じることができました」

01・02アイアンとともに8月7日発売「プロギア IRONs」シリーズ

―どの辺が高性能?
「試打する前のイメージから、ルックス面と性能面、どちらからも意表を突かれた点です。良い意味で試打した後の裏切りと言いますか、ギャップが病みつきになりそうなモデル。打った後のイメージが好感触で、第一声で『何だか、…とても良い』と口にしてしまったのも、それが要因です」

トップブレードとトウ側を肉厚にした設計

―どの辺が「何だか、…とても良い」?
「まず見た目ですが、後ろから見た時と上から見た時で印象が全く異なります。バックフェースを見ると、少しフェースに厚みのある角張った印象を受けるのですが、上から見ると、全体のフォルムに丸みがあり、扱いやすさと操作のしやすさをイメージできる部分がとても良いです」

左が52度、右が56度。ネックの太さの違いに着目

―丸みがあってイメージしやすい?
「はい。今回試打したロフト角52度も56度も、どちらもトウ側の形状が丸く、扱いやすく構えやすい印象です。特徴的なのは、この2本の構えた印象の違い。ネックの太さにより全体のイメージが大きく異なって見えました。52度はネックが細く、全体が縦長に見えます。逆に56度はネックが太く、サイズ全体が大きく見える。ロフト違いでしっかり考えられている構造だと感心させられました」

「Wヘリンボーン」と呼ばれる独自のミーリング加工

―性能面で意表を突かれた点は?
「性能面でのギャップは、打感と弾道によるものです。打感では少し硬さが残り、スピンではなく高さで止めるウェッジかなと思いきや、実際の弾道ではスピンがしっかり入る。インパクトの瞬間は、スピンをかけにいかなくても、十分スピンが入っているという意味で、意表を突かれた『何だか、…とても良い』ポイントと言えます」

丸みのある形状に第一印象から好感触の西川

―どのような人向き?
「ウェッジだけプロギアというのは、確かに稀なケースであることは理解できます。ですので、元々のプロギアファンには、ベストな選択。それ以外の人には、ブランドやメーカーの先入観は関係なく、見た目と性能のみで判断してほしいと思います。純粋に高い操作性とスピン性能を求めるなら、ひとつの候補として挙げるべきではないでしょうか」

全体的には平均点だが… 【総合評価3.9点】

【スピン性能】4.0
【打 感】3.5
【抜け感】4.0
【バンカー対応力】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:52度 バウンス角:8度
・ロフト角:56度 バウンス角:10度
・使用シャフト:NSプロ FOR WEDGE スチール
・使用ボール:千代田ゴルフセンター専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、千代田ゴルフセンター

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

プロギア
発売日:2020/08/07 参考価格: 20,900円