クラブ試打 三者三様

スリクソン ZX5 ドライバーを万振りマンが試打「HS45m/s以上必要」

2020/12/19 05:00

ダンロップ「スリクソン ZX5 ドライバー」の評価は!?

ドライバーに並々ならぬこだわりをもつ松山英樹が、開発直後から実戦投入して結果を出し、話題となったダンロップ「スリクソン ZX5 ドライバー」。剛性の高いエリアと低いエリアを交互に配し、大きなたわみを生む「リバウンドフレーム」を搭載した新モデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンは、どのような評価をくだすのか!?

「なぜか飛距離が伸びない…」

―率直な印象は?
「初速が思うように出ていて(平均71.3m/s)、スピンもまあまあ抑えられていた(平均3076rpm)のですが、なぜか飛距離がそれほど伸びませんでした(平均291.2yd)。振っている感覚や実際に打った感触では、300ydを超えるイメージがあったのですが…」

安定した飛距離を生むZX5、操作性も併せもつZX7

―飛距離特化型ではない?
「どちらかと言えば、飛距離だけを求めたモデルではないように感じます。方向性や打感の良さ、全ての項目が高水準で、全体のバランスを考えたタイプと言えそうです」

ゼクシオの要素を足してやさしさをプラスした前作「Z585」

―前作「スリクソン Z585 ドライバー」と比べてどう?
「前作『Z585』は、つかまりを良くするために、ヒール側に厚みのある形状で、いま見比べてみると、すごく独特な形状に感じられます。その点で、『ZX5』はヒール側がシャープになり、シンプルになった印象。好き嫌いがハッキリ分かれない、多くの人に好まれる形になったと思います」

軽量カーボンクラウンを搭載して重心を深く高慣性モーメントに

―グローバル感が増した?
「そうですね。見た目やデザインを含め、海外ブランドに近い雰囲気があります。具体例を挙げると、キャロウェイの『エピック フラッシュ ドライバー』に似ている感じ。特にフェースの弾き感が類似していて、スピン量を抑えて初速を出していく性能は、近いように感じました」

前作には搭載されていなかったカチャカチャ機能付き

―ただ結果(飛距離)にはつながらない…?
「ウーン…、なぜでしょうか。全体的には左右のブレがなく、スピン量も少なく、初速も出ているので、ヘッド性能の問題ではない気がします。考えられるのは、純正シャフト(ディアマナ ZX50)との組み合わせ。HS50m/s以上で振ってもスピン量3000rpmを超えないシャフトや、純正の長さ(45.25インチ)より短尺にするなど、組み合わせで調整していけば、結果も付いてくると思います」

やや低めの弾道が多かった万振りマン(打ち出し角:平均9.3度)

―どのような人向き?
「50m/s台の私が打って、弾道の高さを抑えられたので、逆を言うと、40m/s前後や30m/s台の人は、ボールが浮きにくい可能性が考えられます。できれば、45m/s以上は欲しいところ。45m/s以下の人には、キャリーを思うように出せず、少し手こずるモデルになってしまうかもしれません」

飛びはまぁまぁ 評価は全4点台【総合評価4.2点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・シャフト:ディアマナ ZX50(硬さS)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、市川サンライズゴルフセンター

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

ダンロップ
大きな飛距離と寛容性
発売日:2020/10/17 参考価格: 72,600円