タイトリスト TSi2 ドライバーを西川みさとが試打「TS2より断然つかまる」
タイトリスト「TSi2 ドライバー」の評価は!?
「ATI 425チタン」という、航空宇宙分野で採用されてきた新素材をフェースに配した「TSi」シリーズの「TSi2 ドライバー」。すでに一般ゴルファーの口コミでは、「初速が上がる」「見た目も打感も評判通り」と評価は上々だ。そんな多くのユーザーに支持を受ける革新的モデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「前作と全く違う印象」
―率直な印象は?
「一番印象的だったのは、前作『TS2 ドライバー』との違いが大きかったことです。『本当に後継モデル?』と疑ってしまうほど、見た目も性能も、全く印象が異なることに、たいへん驚きました」
―見た目も、性能も…?
「はい。まず、見た目の違いは、その形状。ヘッドの投影面積は『TS2』も『TSi2』も同じくらい大きく、安心感を持てるのですが、『TS2』の形状はやや四角張っていて、独特なイメージが強く、これまでの感覚で構えると少し違和感を覚えます。『TSi2』は丸みがかっている分、オーソドックスな形状で、従来モデルの形に慣れている私にとっては、シンプルな印象で構えやすかったです」
―性能の違いは?
「つかまりやすさが、全然違うように感じます。『TSi2』のほうが断然つかまりやすく、同じように振っていても、『TS2』では右に抜けてしまうような弾道でも、『TSi2』はしっかり真っすぐ飛んで、曲がりませんでした。また、つかまり過ぎることもなく、ドローヒッターの私でも左へのミスを怖がらず、振り切ることができました」
―飛距離性能の違いは?
「『TSi2』のほうがつかまっていた分、良いイメージでボールを飛ばせる感覚があります。トラックマンの数字(平均飛距離:215.9yd)以上に、実際はもっと飛んでいる印象。打っている時のフィーリングは、数値では表せないほど好感触です」
―新しくなった純正シャフト(TSP110 50)が影響している?
「そうですね。これまでもヘッドに合わせた純正モデルは数多く出ていましたが、『TSP110 50』は、同社製のオリジナルモデルなので、特にヘッドとの相性の良さを感じます。やはり同社が作ったヘッドには、同社が一番研究に時間と労力を重ねてきていると思うので、そのマッチングは折り紙付きといったところでしょうか」
―どのような人向き?
「やさしくつかまりやすくなったとはいえ、そこはツアーモデルの『タイトリスト』。女性ゴルファーにマッチするレベルとまでは言えません。ただし、男性ゴルファーであれば、非力な人からパワーのある人まで、どんなゴルファーにもマッチしてくれる性能になっていると思います」
数字に出ない→飛距離3.5点△【総合評価3.8点】
【飛距離】3.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】3.5
・ロフト角:10度
・シャフト:TSP110 50(硬さSR)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、市川サンライズゴルフセンター
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。