クラブ試打 三者三様

SIM グローレ ドライバーを万振りマンが試打「縦スピン増で安定感↑」

2021/02/06 05:00

テーラーメイド「SIM グローレ ドライバー」の評価は!?

「SIM2」シリーズ発表で話題を集めるテーラーメイドから、昨年末に発売された国内向けモデル「SIM グローレ ドライバー」をピックアップ。飛距離性能とやさしさが高く評価された前作「M グローレ ドライバー」から約2年を経て、「SIM」との融合でブラッシュアップした新「グローレ」を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンは、どのような評価をくだすのか!?

「バックスピンが多い分、曲がりにくい」

左右のブレが抑えられた軽いドロー弾道に

―率直な印象は?
「吹け上がりの多い私にとって、スピンが多く入る『グローレ』シリーズはやはり苦手なタイプです。『SIM グローレ』も過去モデルと同様に、スピン量を抑えられない限り、思うような飛距離が出ないという感想をもちました」

軽比重9-1-1チタンボディとカーボンソールによるマルチマテリアル構造

―スピンが多い=弾道が高い?
「はい、球が上がりすぎてしまう傾向は、これまでの同シリーズと同じです。ただ、新たな発見は、バックスピンが多いことで、曲がらないという利点。縦回転のスピンが多い分、横回転のサイドスピンが全然入らない。左右の曲がり幅を気にせず打てるので、すごく計算できるドライバーだなと感じました」

フェース下部の反発力を向上させる「貫通型スピードポケット」

―コースで重宝しそう?
「そうですね。ティショットで曲げたくない時、3Wのような使い方ができるので、実戦向きかもしれません。打ち出し角を低く抑え、ライン出しの要領で打てれば、スコアをまとめられそう。ボールを低く抑えて打つスイングが必要ですね」

Mグローレ(上)と比べてSIMグローレ(下)の白スペースは細め

―前作「M グローレ」と比べてどう?
「『M グローレ』もかなりスピン量は多かったのですが、『SIM グローレ』と比べると、よりつかまり感が強いので、左へのミスも頭に入れないといけません。先ほど述べた3Wのような攻め方ができるのは、『M グローレ』より『SIM グローレ』のほうかなと思います」

ヒール寄りに装着されたバックウエイト

―見た目の違いは?
「見た目は『M グローレ』のほうが、クラウンの白スペースの幅が太く、飛球線に対し直角の指標となるラインとして視認しやすく、アライメントが取りやすかったです。『SIM グローレ』も同様に白ラインは入っているのですが、もう少し幅を太くしてほしいと思いました」

コントロールショット気味のスイングで打つ万振りマン

―どのような人向き?
「スピン量の多さを克服するには、正直、HS45m/s以上の人は厳しいかなと感じます。理想は40m/s以下。それ以上の人で使おうと考えるなら、バックウエイトの重さ(標準装備23.5g)を軽いものに変えたり、鉛をヘッド前方に貼って重心を浅くすることで、低スピン化の設定に調整する必要があります。また、打ち出し角を抑える特性をもつシャフトにカスタムするのも、ひとつの手かなと思います」

項目ごとに評価がバラつく結果に【総合評価4.1点】

【飛距離】3.5
【打 感】3.5
【寛容性】4.5
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:10.5度
・シャフト:Air Speeder TM(硬さS)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、市川サンライズゴルフセンター

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

テーラーメイド
思い通りの飛びへ。目指したのはクラブの理想形
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