クラブ試打 三者三様

SIM2 MAX-D ドライバーを万振りマンが試打「事故が少ない安心1W」

2021/03/27 08:30

テーラーメイド「SIM2 MAX-D ドライバー」の評価は!?

発売から約一カ月が経ち、ウェブ上で一般ユーザーの反応が多く見られるようになったテーラーメイド「SIM2」シリーズ。中でもドローバイアスのかかった「SIM2 MAX-D ドライバー」は、飛距離性能とともにやさしさを期待する声に応えたモデルとして評価は高い。そんな革新的モデルのひとつを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンは、どのような評価をくだすのか!?

「3モデルの中では一番飛距離ダウン」

弾道の高さを抑えた打ち方で低く保っている

―率直な印象は?
「打感は兄弟モデル『SIM2 MAX ドライバー』と変わらないのですが、飛距離性能が少し落ちるように感じました。同シリーズの他の2機種『SIM2 MAX』『SIM2』よりつかまりが良い半面、スピンが多く、飛距離をロスしてしまうモデルではないかと思います(平均292.3yd/SIM2 MAXは296.3、SIM2は312.1yd)」

ソール全域がクラウンと同様に軽量カーボンとなった新構造

―スピン量が多い?
「はい。バックスピン量が多く、ボールの弾道は高めです。しっかりボールがつかまる分、ドロー弾道は打ちやすいのですが、前に前に飛んでいく力強さはありません。ランを含めた総飛距離ではなく、キャリーのみで飛ばすタイプといった印象です」

SIM2 MAXとSIM2との違いはヒール側に設置されたウエイト

―飛距離が物足りない理由は当たり負け?
「んー…当たり負けというほどではないですが、当たりが少し弱い印象です。インパクトの瞬間、もう少しボールを押し込める感触が欲しいです。パワーを目いっぱい注いだ分、飛距離を伸ばすことはできるのですが、それはあくまでもキャリーのみの話で、総合的には他2機種に負けてしまう。『SIM2 MAX』より直進性が足りず、『SIM2』より飛距離性能が足りないという評価です」

上から見た印象はMAXとほぼ一緒だがクラウンの盛り上がりがややトウ側

―やさしいモデルではある?
「そうですね。他2機種と比べて、一番やさしいモデルではあります。私のようなスライスのミスが多いゴルファーにとって、とても助かるモデルです。ボールの高さについても、低い球が出るように入射角を調整して打てれば、解消できる問題です。事故が少ない安心ドライバーと言えると思います」

従来のシートフェースから溶接を廃したボディ一体型に

―コースでは重宝するタイプ?
「振り遅れや打点ズレのミスを起こしても、つかまりが良いので、スライスしてOBといった心配がありません。つかまりが不安な朝イチショットから、自信を持って振っていけそうです。キャリーもしっかり出せるので、飛ばせている感覚はシリーズ3機種の中で一番かもしれません。練習場で試打した評価より、実際コースに出た評価のほうが高くなるモデルではないでしょうか」

「フルスイングしても弾道の左右ブレが少ない」と万振りマン

―どのような人向き?
「狭いコースでも気にせず、目標に向かって飛ばしていきたい人向きです。特にドローヒッターで、いつも同じ弾道で、同じ球筋で、同じ飛距離を狙って打ちたい人。ドライバーを単に飛距離を稼ぐクラブではなく、一番飛ばせて、しかも計算できるクラブと捉えている人に向いています。一般的なスライサー向けというより、狙い通りにドローを打ちたい人向けといったニュアンスが強いモデルです」

飛距離・打感が辛口評価【総合評価4.0点】

【飛距離】3.5
【打 感】3.5
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:10.5度
・シャフト: TENSEI BLUE TM50(硬さS)
・使用ボール:リトル・グリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトル・グリーンヴァレー船橋

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

テーラーメイド
大型フェースでやさしく、つかまり易さも備え
発売日:2021/02/19 参考価格: 83,600円