TENSEI プロ ホワイト 1Kを西川みさとが試打「トータルバランス◎」
三菱ケミカル「TENSEI プロ ホワイト 1K」の評価は！？
三菱ケミカルの逆輸入モデルとして人気の高い「TENSEI」シリーズ。その国内第2弾モデル「TENSEI プロ ホワイト 1K」は、しなやかで効率的に補強を行う新素材「1Kクロス」を採用し、切り返しで深いタメを生みつつ、ストレスなく振り抜けるという。そんな新境地を切り開くシャフトを、ヘッドスピード（以下HS）の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「普段S使用の人はRでもいいかも」
―率直な印象は？
「走り過ぎるわけでも、粘り過ぎるわけでもない、トータルでのバランスの良さが伝わるシャフトです。特にクセもなく、誰が振っても扱いやすいオールマイティさを感じることができました」
―トータルバランスが良いと感じた部分は？
「走り感と粘り感を含め、全体的に高いレベルでまとまっている部分です。通常の硬さRでは頼りなく感じてしまう人は多いと思いますが、『TENSEI プロ ホワイト 1K』のRは、振りやすさを担保しながら、全体的にしっかり感がある。それだけ走る、粘るということだけでなく、全体の印象を優先して作られていることが伝わります」
―Rでも硬めという認識？
「そうですね、端的に言えば硬めです。普段はSを使用している男性ゴルファーでも、Rが選択肢に入るかもしれません。どこの部分が極端に硬かったり、やわらかかったりするわけではないので、50Rと60Rという形で、硬さの表示（フレックス）はそのままに、重量帯で比較して選んでも良いと思います」
―どのようなヘッドと合いそう？
「これほどクセのないシャフトであれば、つかまりやすいヘッドで、特徴を持たせたほうがいいように思います。今回試打した『SIM2 MAX ドライバー』では、少しパキッとしたシビアな印象が残るので、ボールが曲がらない半面、飛びには直結しない。もう少しヘッドを走らせ、飛距離を稼ぐセッティングで考えると、『SIM2 MAX-D ドライバー』のヘッドのほうが適任かもしれません」
―デザインの印象は？
「ロゴのキラキラしている部分や、細かなコスメティックが単純に好みで気に入っています。それに加え、手元側の『1Kカーボン』の部分が明るめのグレーになっていることで、真っ黒なデザインよりも軽さがイメージでき、扱いやすいメリットにつながっている。重く見えないと言いますか、硬すぎないイメージが振りやすさをより演出しているように感じました」
―どのような人向き？
「クセがなく扱いやすいので、特にこの人向きと限定しないほうがいいように思います。総合的に飛距離が出ますし、安定感も申し分なし。重さを調整すれば、パワーに自信のない人でも扱えます。総合的なバランスの高さは、コースで確実に好スコアで上がるための最適なモデルと言えそうです」
操作性とデザインで4.5点！【総合評価4.2点】
【走り感】4.0
【粘り感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.5
【デザイン】4.5
・使用モデル：TENSEI プロ ホワイト 1K 50(硬さR)
・使用ヘッド：テーラーメイド SIM2 MAX ドライバー(ロフト角10.5度)
・使用ボール：市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力／トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。