クラブ試打 三者三様

ゼクシオ エックス ドライバーを万振りマンが試打「安定感は12のほうが上」

2021/11/20 05:00

ダンロップ 「ゼクシオ エックス ドライバー」の評価は!?

22年目に突入した老舗ブランド「ゼクシオ」の新たな顔、「X-eks-(エックス)」の2代目となる「ゼクシオ エックス ドライバー」。前作からの変化は、「アクティブウイング」と呼ぶ空力コントロールでヘッド軌道を安定させる“翼”と、シリーズ初の可変スリーブ・通称“カチャカチャ”機能が搭載されたことだ。そんなNEWゼクシオを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「上級者やトップアマに好まれる要素あり」

つかまりやすいためか左に引っかかり気味の弾道が多かった

―率直な印象は?
「まさに“ザ・アスリートモデル”という感じのドライバーです。特にカチャカチャ機能が付いたことで、より調整の幅が広がり、クラブにこだわる中上級者も手に取りやすい性能に仕上がっています。球筋も強く、従来の『ゼクシオ』のイメージからはかけ離れた刷新された印象を強く受けます

12通りのポジションによりフェース角 ライ角 ロフト角を自分好みに調整可

―カチャカチャ機能の重さは気にならない?
「ネックの重さでヘッドが効いてしまうということは、全く感じられませんでした。カチャカチャ部分も含めて、組み合わせたときの全体のバランスを、しっかり考えて作られているからだと思います。元々同シリーズはトータルで見た場合の点数が高いブランドですが、今作でもその点がしっかり反映されていると言えます」

長さ:45.5インチ、重さ46g、トルク:5.7、中調子(※硬さSの場合)

―操作性が3.5点△なのは?
「飛距離だけではなく、ポイントを狙ってラインを出していけるモデルではあるのですが、思っていたよりもしっかり叩いていかないと、スピン量が増えてしまう点が気になりました。試打した状態のまま(純正シャフト『Miyazaki AX-2』)では、ややボールに当たり負けている感じがあります。もう少ししっかりとしたシャフトを選ぶか、ヘッドのバランスを効かせたほうが、やさしく飛距離を伸ばせる仕上がりになると感じました」

ソール部にはXの文字が映えるエックス(左) XXIOのロゴが入った12(右)

―「ゼクシオ 12 ドライバー」と比べてどう?
「打ち比べてみた結果、ヘッドバランスが効いている『12』のほうがやさしく、しかも当たり負けしない印象でした。たぶん『エックス』は、しっかり叩いていかないと理想の弾道をつくることができない設定になっているのかもしれません。構えた印象では、操作性の高そうな『エックス』のほうが好みですが、元々が上から叩きにいく動きが好きではないため、いつもの軌道で安定してマン振りできる『12』のほうが好印象でした」

フェースを6分割してバルジとロールを設定 ミスヒットに強い設計に

―他社でいうと類似モデルは?
「初速を出すのに、しっかりボールを潰して飛ばしていきたいタイプで、ボールの芯までパワーを与えていけるという部分では、タイトリスト『TSi3 ドライバー』に近いように感じます。いま『TSi3』は、多くの上級者やトップアマから支持されていると聞きましたが、この『エックス』も振り心地や強弾道を生み出せる性能から、玄人ゴルファーに好まれる要素が詰まっているように感じます」

「叩きに特化した印象で 当たり負けするときがある」と指摘する万振りマン

―どのような人向き?
「叩いて使うドライバーという印象が強かったので、やはりアスリートゴルファーに使ってもらいたいと思います。体力と腕力を持ち合わせていて、HSも速い男性ゴルファー。ボールを潰して飛ばしていけるパワーヒッターにおすすめ。…んー、私も対象ゴルファーに入ると思いますが、カチャカチャ機能を生かして調整する必要はありますね」

操作性3.5点△でやや低めに【総合評価4.1点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・シャフト:Miyazaki AX-2(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

ダンロップ
発売日:2021/12/11 参考価格: 88,000円