ゼクシオ 12 ドライバーを西川みさとが試打「細グリップに好みが分かれそう」
ダンロップ 「ゼクシオ 12 ドライバー」の評価は!?
20年近くトップブランドとして走り続ける「ゼクシオ」シリーズの12代目となる「ゼクシオ 12 ドライバー」。同時発売された別ラインの「ゼクシオ エックス ドライバー」とは一線を画す正統進化版として、期待を高めるゴルファーは多いだろう。クラウン部の“翼”=「アクティブウイング」を搭載し、新たな要素も加えた王道ゼクシオを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。(※カラーはレッドバージョン)
「安心感抜群! 伝承のやさしさ健在」
―率直な印象は?
「元々『ゼクシオ』が持っているやさしいドライバーのイメージを、しっかり受け継いでいるモデルです。初級者から上級者まで、幅広い層のゴルファーが打てる。ディープフェースのヘッドが多い傾向にある中で、薄さのある(シャロー)ヘッド形状が、見た目から気分を楽にさせてくれて、安心感がもてる希少な存在と言えます」
―飛距離性能は?
「スピン量も高さもイメージ通りです。しかも、高さが出るからといってスピン量が多いわけでは決してなく、ボールが着地してからもランが期待できるほど弾道も強い。イメージ通りに打てて、見た目通り安心して振り抜けるため、とても好印象に映ります」
―「ゼクシオ エックス ドライバー」と比べてどう?
「『12』は282g(硬さR)、『エックス』は300g(硬さS)と、総重量の数字で分かる通り、振ったときのズッシリ感というか、打ったときの重みが違います。『エックス』のほうがしっかりと振り抜いていかないといけない分、やや上級者向け。『12』のほうが軽いフィーリングで振り抜ける分、ボールに当たった衝撃が軽快です♪ ですが、それも『12』と比べたうえでの評価であり、『エックス』がシビアなモデルというわけではありません」
―新テクノロジー「アクティブウイング」の印象は?
「あ、スミマセン気づかず…(笑)。上から見た感じだと、この凸の部分が、試打中に気づかないほど違和感なく構えられました。元々ミート率が高いブランドで、フェース面のどこに当たっても飛ぶという印象なのに、さらにこの“翼”で良くなるということであれば最高ですよね」
―気になる点は?
「うーん…硬さSRで39gの純正シャフト『ゼクシオ MP1200』が、全体的に細く感じられます。要因はグリップ。一般的なモデルよりも細め(31g/口径65)で、好き嫌いがはっきり分かれそうな気がします。最近は太めのグリップが流行っていたりするので、人によっては気になるでしょう」
―どのような人向き?
「純正シャフトで硬さSRのままで考えると、女性やシニア向けになると思いますが、硬さS以上、または重さのあるシャフトで組み合わせれば、男性ゴルファーでも十分に扱えるモデルだと思います。ヘッド自体には、腕前のレベルやHSの速さが関係ないくらい普遍的なやさしい性能を持ち合わせているので、あとはリシャフトでの調整がうまくできれば、どんなゴルファーにもマッチすると思います」
総合点はエックス評(4.1点)より上【総合評価4.2点】
【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5
・ロフト角:10.5度
・シャフト:ゼクシオ MP1200(硬さSR)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。