クラブ試打 三者三様

ステルス フェアウェイウッドを西川みさとが試打「1Wよりも上級者向き」

2022/03/01 05:00

テーラーメイド「ステルス フェアウェイウッド」の評価は!?

2月4日の発売から、例を見ないほどに売り上げを伸ばしているテーラーメイド「ステルス」シリーズ。革新的なドライバーが先行して話題をさらったが、同シリーズのフェアウェイウッド(以下FW)はどのような性能か!? 高弾道でやさしく飛ばせるという「ステルス FW」を、強弾道を生む「ステルス プラス FW」と比べながら、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「ステルスは上級者、プラスは超上級者向き」

弾道の高さは西川にしてはやや低く 少しつかまらない様子

―率直な印象は?
「見た目は嫌いではないのですが、性能はハードで、マットの上に置いたボールを直接打つとなると、とても難しく感じられました。私の非力なパワーやHSでは、ティアップせずに打つと、ボールが上がり切らずシビアな印象は否めません

ウエイトやステンレス またカチャカチャ機能がないほうが「ステルス FW」(画像左)

―見た目は嫌いではない?
「はい。アドレス時に上から見ると、シャープな顔立ちでとてもイケメンです。デザインも黒一色で格好良く、操作しやすい印象で、嫌いではありません。でもフェース面が黒系で、クラウンと合わせて上から見ると黒一色ということもあり、ハードに見えることは確かです」

クラウン・シャフトとともに統一する狙いからかフェース面も黒系

―「ステルス プラス FW」と比べると?
「『ステルス FW』以上に難しかったです。やはり総重量が重い(3W硬さS:ステルス約312g/プラス約316g)せいか、よりハードに感じられました。ティアップしてもボールが上がらなかったので、もはや完全な対象外です。『SIM FW』『SIM2 FW』のプロ・上級者向けモデルのときと同じように、シビアな印象は継続していると言えます」

FWとしてはM5/M6から採用されている「ツイストフェース」

―打感の印象は?
「非常に硬く感じられます。もう少しやわらかい打感であれば、球離れがゆっくりな分、操作性を確保できるためにボールをうまく曲げられそうな気がします。『ステルス FW』も『プラス FW』も、インパクトで操作するタイミングを計れないほど、カチーンと弾きが強いです

1Wと同じくステルスには「TENSEI RED」プラスには「TENSEI SILVER」が純正装備

―ロフト角やシャフトを調整すればどう?
「今回試打したのは3Wでしたが、もう少しロフト角が付いている5Wや7Wで打ったとしても、やさしいとは思えません。シャフトは硬さSで試打しましたが、よりやわらかめのフレックスで打ったとしても、ある程度HSが速くないと、ボールをしっかり潰して打てる気がしません。たぶんヘッド性能自体が、HS30m/s台ではハードに感じる作りになっている気がします」

「微妙な差ですが同シリーズの1Wよりも若干シビアな印象」と西川

―どのような人向き?
「やはり上級者向きです。ドライバーは中上級者向きと思いましたが、FWではさらに上級者向き。ドライバーの中で一番シビアな『ステルス プラス ドライバー』は、HSの遅い私でも打てましたが、『プラス FW』は全く歯が立ちませんでした。『ステルス』は上級者向き、『プラス FW』は超上級者向き=トップアマや男子プロ限定といったところしょうか」

点数は1Wと同じオール4【総合評価4.0点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:15度(3W)
・シャフト:TENSEI RED TM50(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

テーラーメイド
高弾道でやさしく飛ばす
発売日:2022/02 参考価格: 36,960円