クラブ試打 三者三様

コブラ キング LTDx LS ドライバーを万振りマンが試打「低スピンの尖ったモデル」

2022/05/28 05:00

コブラ「キング LTDx LS ドライバー」の評価は!?

全てのプレーヤーが最長飛距離=Longest Total Distance(LTD)を達成できるように、究極(Xtreme)を目指したコブラ「キング LTDx」シリーズ。高初速と安定性の両立を目指した性能は、新たなコブラファンを獲得できるのか!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンが、ロースピンモデル「キング LTDx LS ドライバー」を評価した。

「打感の軽さや当たりの薄さが解消!」

54.1m/sのフルスイングではスピン量2316rpmで総距離315ydを記録

―率直な印象は?
「『LS(ロースピン)』の名の通り、低スピンで強い弾道が出る、イメージ通りの性能です。ソール部の前方に配置されたウエイト(パワーコア・テクノロジー)が大きく影響していると考えられますが、かなりスピン量を抑えることに重視している印象です」

パワーコアに加え2カ所のウエイトにより高初速をもたらす低重心化に成功

―スピンを抑えることに重視…?
「はい。前作『RADSPEED』までのコブラドライバーは、打感が軽いというか、だいぶ当たりが薄く、強振している感じが弱かったのですが、今作『LTDx』シリーズ、特に『―LS』はかなり改善されています。『RADSPEED』と比べて打感の厚みが増し、ボール初速はアップされ、数値以上に飛距離が伸びた印象。ロースピン仕様として、完成されたモデルに生まれ変わっています」

AIを駆使してフェース全体の広範囲で反発性能を高めたH.O.Tフェースデザイン

―打感が改善されている?
「そうですね。弾きすぎるという感じはなく、しっかりとボールがフェースに乗っているフィーリングを味わえます。打音も高すぎず低すぎず、耳心地が良くて遠くに伸びるような適度な音域。海外ブランドですが、この打感が苦手という日本人ゴルファーは少ないと思います」

カーボンの量を増量してより軽量で頑丈に造られたマルチマテリアル構造

―同シリーズの他2機種はどう違う?
「スタンダード『LTDx』は3機種の中で万能型で、誰もが受け入れやすい性質でしょう。『―LS』と比べるとスピン量は多いですが、ミスヒットへの寛容性が高く、一番ストレスなく扱えそうです。『―MAX』はヘッド形状が大きく、アドレスで安心感が欲しい人向き。性能はつかまり重視型になっていて、クラブが勝手につかまえてくれます。結果としても、かなりドローがきつくかかっていました」

重さ62g、クラブ重さ:約310g、トルク:4.1、バランス:D3、中調子 ※全て硬さSの場合

―シャフトの違いは?
「『―LS』では『ツアーAD for Cobra』を試したのですが、振りやすさを感じられたのは『スピーダー NX for Cobra』のほうでした。スタンダードモデル『LTDx』のヘッドに合っていて、クラブとしてのマッチングが最適。『ツアーAD』も、スピン量を抑えたヘッドと組み合わせ的には良好なのですが、しなり量が抑えてある分、ブンブン振り回したい性分からすると、戻り切らずにスライスがきつく入ってしまう。次に『―LS』を打つ際は、カスタムシャフトとの組み合わせで試してみたいです」

「『ステルス プラス』あたりが対抗馬になるのかな」と万振りマン

―どのような人向き?
「ロースピン性能に特化している分、適度な弾道の高さを出すには、ある程度の腕力が必要でしょう。HSは最低でも40m/s台後半。ただし、ソール部のウエイトを軽いものに入れ替え、シャフト50g台以下の軽めのスペックを合わせれば、40m/s前半でも使えないことはないと思います」

打感が改善4.5点 寛容性はスタンダードに軍配【総合評価4.1点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.5
【寛容性】3.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:スピーダー NX for Cobra(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

コブラ
発売日:2022/03/12 参考価格: 75,900円