オノフ ドライバー AKAを西川みさとが試打「KUROに近いAKA」
グローブライド「オノフ ドライバー AKA」の評価は!?
振り抜きやすさ・やさしさだけではなく、飛距離アップに向けたテクノロジーにも注目が集まるグローブライド「オノフ ドライバー AKA」。フェース面の全てを芯とする“全芯ヘッド”と、「オノフ ドライバー KURO」で初採用されたクロスバランス・テクノロジーを搭載したNEWモデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「弾き感の強いアスリートモデルに進化」
―率直な印象は?
「オノフ『AKA』シリーズということで、つかまり具合が強く、やさしいモデルというイメージを抱いていたのですが、思っていたよりもアスリートゴルファー向きにシフトチェンジした印象を受けます。純正シャフト『SMOOTH KICK MP-522D』もしっかりめで、自分でボールをつかまえにいかないとつかまらない、私には少しハードスペックに感じました」
―少しハードスペック…?
「はい。以前のオノフは、アスリートモデルの『KURO』、アベレージモデルの『AKA』と、明確にすみ分けられていましたが、今作ではかなり2モデルが似通ってきた印象です。構えて上から見ると、いままでの『AKA』シリーズと変わらず、やさしい印象を持てるのですが、実際に打ってみると弾き感が強く、意外につかまり具合は抑えめ。私のパワーでは、思うようにボールをつかまえることはできませんでした」
―実際にどのくらい『KURO』と類似している?
「私の感覚では、ほぼ『KURO』といってもいいのでは、という感じです。『KURO』と同じクロスバランス・テクノロジー(同じウエイトをソール2カ所とグリップエンドに装着できる機能)が採用されていますが、シビアに感じる人には、これで調整してほしいということなのかもしれません」
―打感の評価は?
「特にこれまでのシリーズと違うのが、打感のフィーリングです。これまではインパクト時に、ボールをグシャっと潰せるようなやわらかさを感じたのですが、今作はかなり反発力がアップされ、弾き感を強くしている印象です。その半面、嫌いではないのですが、打感は硬めの分類に入るように感じます。これまでのフィーリングが好みというゴルファーには、戸惑いを覚えてしまうかもしれません」
―シャフトの印象は?
「シャフトは全体的に硬めで、ピンピン弾く感触です。重量自体は軽め(49g)で、硬さ(フレックス)も自分に適正と思えるSRを試してみたのですが、特性としてしなり量が少ない気がします。これならSRではなく、Rでも良いかなと思いました。『KURO』と『AKA』のどちらかを選ぶとすると、やはり構えたときのやさしさがある『AKA』を選びたいので、シャフトの硬さをRに替え、ヒール側のウエイトを重くし、つかまりの良い設定で使ってみたいです」
―どのような人向き?
「HSは最低でも40m/s以上で、シャキッと力強く振り切れる人向き。あまりダラ~ンとクラブに仕事をさせるような振り方は、今作の『AKA』ではメリットを感じられない気がします。力強く最後まで、自分のスイングでしっかり振れる人。今まで『KURO』を使用していたユーザーが使っても、全く問題ないと思います」
つかまり切れず… でも及第点のオール4【総合評価4.0点】
【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:SMOOTH KICK MP-522D(硬さSR)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。