クラブ試打 三者三様

スリクソン ZX7 Mk II ドライバーを万振りマンが試打「一撃はあるけれど散る」

2022/12/24 07:00

ダンロップ「スリクソン ZX7 Mk II ドライバー」の評価は!?

来季の米ツアー出場権を獲得した勝みなみ、今季も安定した好成績を残した小祝さくらが使用するダンロップ「スリクソン ZX7 Mk II ドライバー」。兄弟モデル「スリクソン ZX5 Mk II ドライバー」「スリクソン ZX5 Mk II LS ドライバー」とは別軸の限定モデルとして販売され、初速性能の高さを求める競技ゴルファー層からの注目度は高い。そんな中上級者好みの一本を、HSの異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「バチッと来たときは◎ ただ悪いときの差が激しい」

高さは一定せず 左右に大きく曲がる球が目立った

―率直な印象は?
「バチッとボールをとらえたときは、納得のいく弾道が出ていたのですが、全体的には、なかなかうまく当たらないというのが、正直な感想です。自分の練習不足のせいか、シャフトとのマッチングのせいかは不明ですが、今回試打した感想だけでいえば、一撃の強さはあるけれど、ちょっと(弾道が)散るなと感じてしまいました」

フルチタンボディの新作(左)とカーボン複合素材を採用していた前作(右)

―前作「ZX7」と比べると?
「前作のほうが、安定感があります。『ZX7』は常に同じ球筋が出ていて、ある程度は計算できるクラブだと感じました。一方の『ZX7 Mk II』は、飛距離では満足のいく結果は残せるのですが、思い通りにコントロールができないため、弾道の予想がつかない。良いときと悪いときの差が激しい印象でした」

フェース周辺部は硬くて厚い丸型のエッジレス構造にすることで変形を抑える

―スペック自体が難しくなったから?
「過去の試打で、ここまで散ったことが記憶にないため、もしかしたら、その可能性は否定できません。ただ、難しいと感じたというよりは、インパクトの瞬間にイメージした感覚とほんの少しのズレが生じたという感覚。インパクトでボールに力を伝える瞬間、無意識的につかまえる動きから逃げていく=力が伝わり切らないまま、ボールがフェースから離れ出てしまう感覚を味わいました。その結果、初速を思うように出すことができませんでした(平均70.2m/s)」

ウエイトが2個の「ZX7 Mk II」(左)と1個の「ZX5 Mk II」(右)

―兄弟モデル「ZX5 Mk II」と比べると?
「『ZX5 Mk II』は、見た目の大きさ的にも安心感があり、スイング中もヘッド軌道のブレにくさを感じることができます。自然と合わせやすいというか、バチッと来るインパクトをつくりやすい。ですが、一撃の強さでは、やはり『ZX7 Mk II』の低スピン性能は欠かせません。じゃじゃ馬ではありますが、カスタムして、自分好みに飼いならしたい欲求を満たしてくれる。長く使うこと考えた場合、私は『ZX7 Mk II』を選ぶと思います」

3項目を満点評価にして高得点をつけたタイトリスト「TSR3」

―最高レベルの評価だったタイトリスト「TSR3 ドライバー」と比べてどう?
「確かに飛びの強さで比べるなら、『TSR3』の対抗馬に挙がるといえます。『ZX7 Mk II』と『TSR3』の違いは、ずばり安定感。『TSR3』のほうが全体の重量感が適度で、純正シャフトとのマッチングも合っていた印象。ですが、一発の飛距離性能でいうと、『ZX7 Mk II』もそれに匹敵するレベル、もしくはそれ以上の一撃の強みを感じました」

「リシャフトやカスタムなど いろいろ試しながら使っていきたくなる1W」と万振りマン

―どのような人向き?
「スイングが安定し、再現性が高い人向き。常に同じ球を打ち続けられるプレーヤーに適している気がします。私のようにパワー任せに振り回すよりも、HS40~45m/sでも、いつも同じスピード感でスイングの形をキープできる人のほうが、本来持ち合わせている飛距離性能を十分に発揮できる気がします。カギは、この一撃の強さをどのように生かすか。安定感という部分で、可能な限りパワーロスをさせない工夫が必要だと思います」

飛距離5点満点◎ しかし、他項目が伸びず…【総合評価4.3点】

【飛距離】5.0
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:ディアマナ ZXII60(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

ダンロップ
発売日:2022/11/19 参考価格: 81,400円