クラブ試打 三者三様

ディアマナ GTを筒康博が試打「ヘッドのポテンシャルを底上げする」

2023/04/20 07:00

何色にも染まらない「ZF」の後継 HS40m/s台のクラブフィッター評価は!?

2004年の発売以来、青・白・赤と3色展開してきた三菱ケミカル「ディアマナ」シリーズ。今回は、第4世代で突如登場したどの色にも属さない「ディアマナ ZF」の後継にあたる、「ディアマナ GT」をピックアップする。スピーディーなしなり戻りで、オートマチックに振り抜ける設計というが、果たして実際はどんな特性なのか!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博の評価は!?

「操作性と寛容性を上げる“パキッと感”」

スピン量を抑え(平均2408rpm)中弾道で強い球筋に

―率直な印象は?
「今回のテーラーメイド『ステルス2 ドライバー』との組み合わせだからというわけではなく、どのヘッドとも合わせやすい見た目の美しさと振り心地を感じます。上から見た印象は、すごくスッキリしていて、構えやすいデザイン。なんといってもシャフトが暴れずに安心して振り切れる。少しパキッとした印象は残りますが、その“パキッと感”が操作性を向上し、インパクトの当たり負けを抑えてくれて、ミスヒット時の寛容性につながっています。これぞ『ディアマナ』シリーズといった特徴かと思われます」

シルバーを基調としながら鮮やかなグラフィックを施したデザイン

―原点回帰した印象?
「そうですね。同シリーズは初代から数えて20年近く、とても年数の長いブランドとなるため、時代によって印象も少しずつ違っていると思います。初代のようなトッププロだけが使う硬くて重いシビアさはなくなり、他ブランドのように大きな動きで分かりやすくしなり戻るシャフトでもない。原点となる特徴を継続しながら進化を繰り返してきた印象です。その点で、この『―GT』も操作性に重きをおきながら、軽量40g台からラインアップされ、HSが遅い人でも扱える許容範囲の広さが魅力です。第5世代として、新たなディアマナ像を打ち出しているように見受けられます」

軽量モデルも押さえたラインアップが最近の同シリーズの特徴に

―「GT」はどのような特性?
「同シリーズの中でも比較的に手元側の剛性が強めで、結構しっかりした特性だと感じます。また先端側もしっかりしており、フレックス以上に張りを感じます。一般的に言われる“叩けるシャフト”という表現が、まさにしっくりくるモデルではないでしょうか。コースに出た際、曲がらない安心感を抱くことができ、曲がらないから振れる、強振できるから結果的に飛ばせる、そんな特性を持ち合わせています」

同社が誇るフラッグシップブランド「ディアマナ」シリーズ最新モデル

―前作「ディアマナ PD」と比べると?
「『―PD』は、同シリーズの中でも、シャフト自体が仕事をする度合いが強く、インパクト前後での走り感につながっていたのですが、『―GT』は、逆に圧倒的な安定感を重視し、操作性の高さを前面に打ち出しています。スイング中に余計な動きをせず、使用している長さより、短尺に感じるほどの操作感。あえてしなり戻る感覚は少ないですが、機能として、弾道の打ち出し角もつかまり具合も得られます。直近のモデルと比べて“軽硬(カルカタ)”寄りに作られているので、普段より重量は軽め(50→40)、もしくはフレックスを軟らかめ(S→SR)にして試しても良いかもしれません」

色の個性も抑えめ「―GT」は「ステルス2」赤ヘッドとのルックス相性◎

―「ステルス2」との組み合わせは?
「『ステルス2』にかかわらず、どんなヘッドでもポテンシャルを一段上に引き上げてくれるシャフトではないでしょうか。ヘッドが持つ理想の弾道や、つかまり具合を変えずに、スピン量を抑えて前に強く打ち出してくれる。逆を言えば、シャフトによってつかまえたり、高さを上げるような極端な補正機能はありません。ヘッドを選ばず、ポテンシャルを高めてくれる底上げ機能を持ち合わせています」

「本来同シリーズの特徴である安心して強振できる強みが備わっている」と筒

―どのような人向き?
「今よりしっかり振ることで方向性を向上させたい人向き。私のように、HSは一般的か少し遅いけれど(平均41.5m/s)、今より飛距離は伸ばしたい、直進性を高めたいというゴルファーに使ってもらいたい。今使用しているドライバーのまま、特徴を変えずに性能をフル出力させたい、そんな声に応えてくれるシャフトです」

操作性だけでなく寛容性も納得の満点◎【総合評価4.5点】

【走り感】4.0
【粘り感】4.0
【寛容性】5.0
【操作性】5.0
【デザイン】4.5

・使用モデル:50(硬さS)
・使用ヘッド:テーラーメイド ステルス2 ドライバー(ロフト角10.5度)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋

■ 筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール

スイングとギアの両面から計測&解析を生かし、プロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイス。インドアゴルフ「ゴルフレンジKz亀戸店」のヘッドティーチャーを務める傍ら、様々なメディアにも出演中。大人のゴルフ選びフィッティングWEBマガジン「FITTING」編集長として自ら取材も行う。

三菱ケミカル
しなやかな振り心地を追求する“剛性分布の最適化”
発売日:2022/09/09 参考価格: 44,000円