ドライバーはソールする?しない? そもそも正解はどっち!?
SNSで持ち上がった疑問 あなたはどっち派!?
一部のSNS上で『1Wは地面につける(ソールする)? つけない?』という話題が持ち上がった。ティアップして宙に浮いたボールを打つため、アイアンのようにソールすることがセオリーとは言いきれない。果たしてどちらが正解なのか?気になる答えを求め、クラブフィッター・筒康博氏に質問してみた。
筒氏は、「ほとんどの人は無意識でも一度は地面にソールしています」と前置きした上で、「理由は単純で、地面にヘッドを置かないとグリップできないからです。それよりも興味深いのは、アベレージゴルファーの人ほどソールを“する派”が多く、プロや上級者ほど“しない派”が多いことです」と、意外な傾向を教えてくれた。
そもそも1Wは“据わり”を考えて造られていない
ソールしない派の理屈については、「元々1Wのソール形状は、空力など、空中で動いている時のことを考えて造られた形状となっています。地面に置いてターゲットに向ける構造にはなっていません」と筒氏。
「上級者ほど、そのような細かい部分を意識していると言えます。再現性を気にすることで、ソールをしないという人が多いのは事実です。ブライソン・デシャンボー(米国)が、アドレスに入ってから、一瞬ヘッドを浮かせてボールの手前で止め、そこからスイングの始動に入るのは有名です。“ゴルフの科学者”の異名をもつ彼のことですから、何かしらの理にかなった意図があるのだと思われます」
ソールしても問題ない最新モデルが増加中
では、ソールを“する派”のアベレージゴルファーも上級者を見習い、ソールを“しない派”に変えるべきなのか?
「最近のドライバーは、ライ角がフラットになりつつあります。テーラーメイド『SIM ドライバー』『SIM MAX ドライバー』は両モデルとも56度、ミズノ『ST200 ドライバー』は56.5度(※一般的なライ角は58度)と、フラットなモデルが増えています。フラットなモデルは、地面にソールした際にトウ側が浮くことなく、地面につけたままでも、フェースをターゲットに合わせやすいと言えます」
「またソール形状も、据わりのことを考えていないと言いましたが、最近では地面に置いても違和感のない造りになっているモデルが増えました。ソールしても違和感ないライ角とソール形状。ソールをするべきかどうか?という結論を出すよりも、自分でスイングイメージを出しやすいルーティンで構えることを優先するべき、と考えたほうが良さそうです」
結論として、再現性を気にする人はソールを“しない”ほうが適してはいるが、“する”としても、方向性を狂わすほどの大きな問題にはならなそうだ。どちらが正解・不正解ということより、自分の構えやすいほうをおすすめしたい。
■ 筒 康博 プロフィール
プロコーチ、クラフトマン、フィッターとしてプロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイスを経験。江東区・インドアゴルフKz亀戸内「ユニバーサルゴルフ スタジオ」トッププロファイラーを務める。