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フルミエル/ゴルフ業界に押し寄せる“ビッグデータ”の波『ゴルフ業界トップに聞く2014年の展望』

2014/02/28 19:06
100万を超えるスイングの“ビッグデータ”を活用してグローバルビジネス展開を狙う

GDO「2014年の戦略を教えてください」

楢崎「IT企業としてのミッションはフルミエルを通じてゴルフが楽しく効率的に上手くなることです。初心者や若い方にもっと使っていただけるような戦略を考えており、迅速に訴求し、シェアを拡大していくつもりです。とくにゴルフを始めたいが、練習方法がわからない方や、練習場やスタジオに行くのがおっくうな方に、フルミエルを活用し、自分のスイングを“見える化”することによって楽しく上達して欲しいです。我々はスイングセンサーメーカーの草分けですが、後発のメーカーさんが多く参入されてきていることに対し、スイングを“見える化”することの重要性への理解度が急速に高まると考えており、とても歓迎しています。お互いに健全に競争をしながらこの市場を大きくしていきたいですし、今年はスイングセンサーの認知が急速に拡大する年だと思っています」

GDO「2014年の具体的な目標をおしえてください」

楢崎「1万台を越える販売台数を目標としています。関連事業では、電子書籍プラットフォームを展開しており、仮称ですが“フルミエルブックス”として、非常に安い単価もしくはフリーでゴルファーの方々のレベルアップに役立つムックのような電子書籍を検討しています。スイングを使って色々な方に教えたいけれども、紙の書籍を出版するほどではないレッスンプロの方々に呼びかけて、電子デバイスでの情報提供を考えています」

楢崎「IT企業として、ゴルフの事業をどのように位置づけていますか」

GDO「“ビッグデータ”活用がIT業界の中ではキーワードになっており、世界中で今までみえなかったものや、取得できなかったデータを利用できる重要性が高まっています。人やクラブの動きをデータとしてまとめて解析し、人々のために役立てることは、今後の主力事業として力を入れていきます

GDO「なぜゴルフなのでしょう」

楢崎「私自身もゴルファーなのですが、テニス、卓球、野球などほかの様々なスイングと比べて一打の価値がとても高く、価値の質も異なります。ゴルフを上達する手段が少ないし、費用もかかることから、大きなビジネスに発展すると考え、ゴルフスイングのデータ解析サービスをスタートしました。ゴルフ人口が減っており、ゴルフ離れや若い人がゴルフを始めないなど、ゴルフ市場は縮小しています。若い世代の方で、ゴルフをしていない人は多いですが、スマホを持っていない人はいません。スマホのアプリをつくっている会社なので、アプリとしてゴルフの“見える化”ができれば若い方がゴルフを身近に感じてくれるのではないかと思います。スマホを軸としてクラウドにあげてデータを活用することは我々しか提供できない価値です」

GDO「スイング解析市場をどのように予測しますか」

楢崎「今年は、保有データが100万スイングを超える勢いです。スイング自体を“見える化”して、そのデータを第三者が活用でき、ビジネスにしてもらえる。そのようなプラットフォームをつくりたいのです。実際に、世界中から引き合いがきているので、グローバルなビジネスへの展開を考えており、市場的にも拡大すると予測しています」

(GDO編集長/向井康子)

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