topics

「上級者が求める操作性と寛容性を」 ~ナイキゴルフ編~ 2014年 Vol.4

2014/07/17 09:00

あえて前モデルよりもスピン量を増やし、操作性を向上

このドライバーの特長であるキャビティバック部分の傾斜を変えることで、打感、打ち出し、スピン量を改善した

VR_S コバート 2.0 ツアードライバーは、ヘッド体積だけでなく、ヘッドの重心設計にも前モデルから変更が加えられている。

「前作のツアーモデルを使っていたプロからは、飛ぶけれども少し難しすぎるという意見が寄せられていました。ツアーモデルということでヘッドの重心を浅くして、ヘッドスピードの速いプレーヤーが低スピンの強弾道を打てるように仕上げていたモデルでしたが、実際には少しやりすぎたところもあったようです。そこで新しいVR_S コバート 2.0 ツアードライバーでは、打ち出し角をアップさせて、少しやさしく打てるように、従来よりも200rpmほどスピン量が増えるように設計しました。スピン量が増えたことで、上級者が望む操作性が得られるようになっています」(信田氏)

低スピンすぎるドライバーは、ときにプレーヤーにとってコントロールしづらいクラブにもなりえる。多くのメーカーは、より低スピン弾道が得られるようにドライバーを開発しているが、あえてナイキではその逆の方向に舵を取った。非常に面白い現象だが、これもツアーで戦うプロの意見を踏まえてのこと。プロや上級者にとっての扱いやすさを具現化し、ちょうどいい着地点にたどり着いたドライバー。それが新しいVR_S コバート 2.0 ツアードライバーと言えそうだ。それに、もしプレーヤーがもっと低スピンの弾道を望むのであれば、使用するボールによって調整することもできる。実際、この新ドライバーを使うロリー・マキロイは、ドライバーで低スピン弾道が得られるナイキの新ボール「RZN ブラック」を使用して飛距離を伸ばし、同時に安定感を得た。マキロイ自身、この新ドライバーと新ボールは、今まで使ったなかで最高の組み合わせだと絶賛している。

「新しいツアーモデルが従来モデルよりもスピンを増やしたとはいえ、スタンダードモデルのVR_S コバート 2.0 ドライバーと比べると、十分にハードヒッター向けの低スピン性能です。残念ながら、スタンダードモデルのVR_S コバート 2.0 ドライバーはメダルを獲得できませんでしたが、こちらもターゲットユーザーであるアベレージ層のゴルファーに合わせて、寛容性が大きく増したモデル。従来よりもフェース面の長さを伸ばしてフェース面積を7%拡大し、従来のスピン量を維持しながらも、打ち出し角をアップさせています。またツアーモデルと同様に、ゴルフ歴の長いゴルファーでも構えやすく感じられる、キレイな丸形のヘッドシェイプになるようにも配慮しました。カスタムオーダーによって、今までよりも多くの最新シャフトを装着することも可能になっています。ぜひ多くのゴルファーに、スタンダードのモデルも試してみてほしいですね」(信田氏)

あまり知られていないが、日本で販売されているスタンダードモデルのドライバーは、日本のゴルファーにフィットするように特別にチューンナップされていて、グローバル仕様と比べるとヘッド重量が6グラム軽くなっている。これは日本のゴルファーに対するナイキの配慮のひとつ。実はユーティリティにも、そういった日本のゴルファーに向けての配慮がなされている。

打ちやすいユーティリティは、ナイキの得意分野≫
1 2 3 4