自分に合ったボールで飛距離アップ!
カバーの硬さはスピン量に関係
実験では、同じくヘッドスピードを日本人ゴルファーの平均的数値である43m/sに設定。この条件で、最もカバーが硬いボールと、最もカバーが軟らかいボールをそれぞれ打って、弾道と飛距離を比べてみました。
(宮川)カバーが軟らかいボールの方が500から600rpmスピン量が多くなりました。カバーの硬さの違いがスピン量に影響していることがわかったと思います。
(S吉)たしかに。でも今回の実験では、スピン量の違いは飛距離に関係しなかったようですね。
(宮川)先ほども言いましたが、コアの硬さによる初速の違いやスピン量への影響、弾道の吹け上がり方なども関係してきます。今回の実験ではカバーの硬さとスピン量の関係をはっきり見るため、それ以外の条件をなるべく同じにしてみました。初速が変わらなければ、バックスピン量が抑えられたボールが飛ぶ結果になり、先に実験したコアの硬さの違いと組み合わさることで、さらに飛距離に大きな差が出てきます。
(S吉)メモメモ。
(宮川)また、ボールに求められるスピンコントロールは、ゴルファーのタイプによっても変わってくるということもお伝えしたいです。
例えば、プロ並みのハードヒッターで元々スピン量も少ない人が意図的にドローやフェードを打ちたい、と言う場合。そしてアベレージゴルファーで、ヘッドスピードがそれほどないが、あまり曲げたくなくてオートマチックに真っ直ぐな弾道を求めている場合。両者ではボールに求められるスピン性能は全く違ってきますよね。
(S吉)なるほど、奥が深い!ボールって飛距離だけじゃなくて、アプローチやパッティングなども考えた総合性能が求められますものね。ただ飛距離が出ればいいというわけでもないですし。
(宮川)そうなんです。そうしたさまざまな要素を加味して、メーカーはゴルファーのタイプに合わせたボールを開発し、ご提案をするわけです。ボールの箱に書いてあった「推奨(適正)ヘッドスピード」や「プレースタイル」といった記載もそうした中から出てきたデータを使っているんです。
自分のヘッドスピードやスピン量に合ったボールを!
(宮川)ボールのコアの硬さとカバーの硬さの組み合わせによって、それぞれどんな特性になるのか図にしてみましたので、参考にしてみてください。要は、一人一人のヘッドスピードやスピン量にベストマッチの組み合わせを探すのが大切。ボールの箱に書いてある「推奨(適正)ヘッドスピード」はその一つの目安ということなんです。
(S吉)ボールでこんなに飛距離が、そしてゴルフの内容が変わるなんて驚きです。まずは自分のヘッドスピードやスピン量をちゃんと知って、自分に合ったボールを探すことが重要なんですね!
(宮川)はい。みなさんもぜひボール選びにもっと注目してみてください。
(S吉)宮川さん、ありがとうございました!
取材協力
■ ブリヂストンスポーツ(株) ゴルフテストセンター(埼玉県秩父市)
[今回の取材で使用した製品・機材]
●ボール
ブリヂストンゴルフ JOKER ボール
ブリヂストンゴルフ TOUR B330Sボール
ブリヂストンゴルフ PHYZボール
ブリヂストンゴルフ LADYボール
●測定機材
弾道測定器「TRACKMAN」
レッスンカテゴリー
- 基本動作アドレス グリップ スイング ドライバー バンカー 練習ドリル
- 弾道別スライス フック トップ ダフリ 高い 低い テンプラ
- スイング改善アドレス グリップ 振り遅れ インパクト フォロー
- 状況 クラブ別ドライバー アプローチ バンカー ラフ 傾斜 アイアン
- 中上級 応用ドロー フェード 距離感 マネジメント スピンコントロール
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