中古マッスルバックを狙うなら“ワケあり品”を マニアがブレードアイアン厳選

中古マッスルバックを狙うなら“ワケあり品”を マニアがブレードアイアン厳選
ジャスティン・トーマスのブレードアイアンはまさに“名刀”(写真はイメージです)

マッスルバックのアイアンに憧れを持つゴルファーは少なくないだろう。ブレードタイプならではの美しい仕上げは、見る者の心を惹きつける。しかしながら、「かなりの上級者でないと使いこなせないのでは…」という先入観がつきまとう。中古ショップで手を出すか、否か。いま一度考え、背中を押したい。

ホントにマッスルバックは難しい?

アイアンであってもヘッドサイズが小さければ、慣性モーメントは小さくなり、それだけミスヒットにも弱い。また、操作性が高ければ、それだけボールは曲がりやすい。ネガティブな面ばかりを強調すれば、確かに一般ゴルファーがマッスルバック(以下MB)を避ける要因になりそうだが、すべての番手がそうだとは言い難い。

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ウェッジは多くがMB形状なのに、フルショットをしても難しいとは感じないだろう。秘密はロフト角にある。クラブ設計家である松吉宗之氏によれば、MBであってもロフト角が大きければ重心は低くなり、ボールがつかまり、球が上がる構造になる。シャフト軸からの重心深度も深くなり、ミスヒットにも強くなる。やはりMBが難しくなるのは、ロフト角が小さいロング、ミドルアイアン。ボールを上げるには速いヘッドスピードが求められ、打点もシビアになる。しかしMBもウェッジの延長として考えれば、使える番手はあるはずだ。

マッスルバックで練習する見逃せないメリットとは

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初代ブループリント。未だ人気が高い

一般アマチュアがMBを使うメリットのひとつが、打点のズレが分かること。インドアスタジオやトップトレーサー・レンジなどの弾道測定器が備わった練習場で、ロフト角が大きい番手からトライして、ラウンドでも使えそうな番手を増やしていくのもいいだろう。

今、使っているキャビティタイプのアイアンに、MBを組み合わせて“コンボ”するのもおススメだ。同じメーカーの同時期に発売されたモデルを選ぶと、組み合わせても違和感が少ない。その際、シャフトや番手ごとのロフト角チェックはお忘れなく。

マッスルバックアイアンは“ワケあり品”を狙う

中古ショップでMBは「えっ?」という低価格で販売されていることがある。得てしてMBを買い求める人にはギア好きが多く、使い込まれたものもあるからだ。傷がついていたり、シャフトのフレックス表記が消えていたり、グリップが1本だけ違ったり…。ライ角やロフト角が調整されても値段は下がる。つまり、購入する側の知識さえあれば、かなりお手頃価格でゲットできる可能性が高い。中古のMBには“ワケあり品”が意外と多いのだ。

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コスパに優れたマッスルは?

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左下から時計回りに、APEX MB、Z965、X-BL、MP-5

「低価格」を優先して探してみた。キャロウェイ「APEX MB」(2014年)はかつてフィル・ミケルソンらが愛用。グースが少し付いていて意外と扱いやすい。松山英樹が使っていたダンロップ「スリクソンZ965」(2016年)も難しすぎない。ミズノ「MP-5」(2015年)はオフセットが少なく、ブレード長が短めだが意外と扱いやすい。どれも6本セットで3万円前後で見つかる。

ブリヂストン「X-BL」(2018年)はコンボタイプで、3番から7番はハーフキャビティ、8番からPWはMB形状となっている。6本セットで4万円台だが、数量限定発売なのでレア度も高い。

「練習用」がいずれエースに?

「自分のミスを把握するための練習用!」と言い訳しながら、実は“次期エース”のつもりで買ってしまいたいMBを探した。「ミズノプロ221」(2021年)はミズノの名器の譜系を受け継いだ顔に惹かれるはず。手ごわいが使いこなしてみたい、6本セット6万円台から見つかるだろう。こだわりの銅下メッキもポイントが高い。

ブループリント」(2019年)は、ピンらしいバウンス角の大きさが魅力。コースでの対応力が高いアイアンだ。人気モデルでなかなか値下がりしないが、訳あり品も少なくないので狙いたい。6本セット6万円台で見つかるだろう。

中古マッスルバックを狙うなら“ワケあり品”を マニアがブレードアイアン厳選
左からミズノプロ221、ブループリント、718MB

タイトリストは2019年発売の「620 MB」を最後にMBをリリースしておらず、レア度がアップしている。「718 MB」(2017年)は6本セットで6万円台と年式の割には高値で推移。狙っている人は今のうちにゲットしておこう。

筆者はウェッジの延長として、マッスルバックを使うというのが今後、マニアのトレンドになる予感がしている。ロフト角の大きいUTを徐々に増やしていき、7番あたりでMBに繋げるなんてイマドキじゃないか? “UTとのコンボ化”だって、そのうち珍しくなくなるかも。中古で手軽に楽しめるマッスルバックにトライして欲しい。(文・田島基晴)

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田島基晴 プロフィール

1963年生まれ。ゴルフギア好きが高じて、地元広島に中古ショップ「レプトン」のゴルフ部門を設立。現在は店舗で得たギア知識を活かし、ゴルフライターとして活躍。YouTube動画の企画編集やブログ執筆など活動は多岐にわたる。

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