今さら聞けないスイングの基礎

トップの位置を改善して方向性をアップ

2016/06/27 09:00

スイングの軌道とフェース向きを制御しよう

スイングトップでの肩の回転角度90度と、両肘の間隔が真っ直ぐ打つカギです

今回はスイングトップにおける肩の回転角度と両肘の間隔についてのお話です。角度がどうのという話になると、なんだか堅苦しく感じてしまうかもしれませんが、真っ直ぐに飛ばすための基本ですよ。絶対に外せないチェックポイントなので、しっかり身に付けてくださいね。

結論から言うと、スイングトップでの肩の回転角度は、スイング軌道(クラブヘッドの軌道)に深く関わってきます。真っ直ぐ飛ばすためにはストレート軌道(スイング軌道がターゲットラインに沿う形)にすべきですが、トップでの肩の回転角度が浅かったり深かったりすると、ストレート軌道をキープするのが難しくなります。

また、インパクトでフェースが開いたり閉じたりせず、真っ直ぐスクエアに当てることも必要です。両肘の間隔は、インパクトでのフェースの向きに深く関わってきます。トップでの肩の回転角度と両肘の間隔を正しい状態にできれば、真っ直ぐ飛ばすための準備は万端ですよ。

スイングトップでの肩の回転角度は90度が理想的

トップで肩が90度回ると、背中はターゲットに正対する形になります

アドレス時の肩の回転角度を0度として、肩はトップに至るまでに90度回転していることが理想です。写真のとおり正面から見ると、スイングトップで肩はこのように回転します。体の感覚としては、ターゲットに自分の背中を正対させる(胸がターゲットの真反対を向く)ようになります。

では、どうして90度がベストなのでしょう?インパクトでは胸が正面を向いていることが理想です。テークバックで肩を90度まで回し、そこから振り下ろすと、胸が正面に戻るところで、インパクトを迎えることができます。胸が正面を向くことで、クラブヘッドの軌道はインパクトの前後でターゲットラインに真っ直ぐ沿う形になるのです。

スイングトップで肩の回転が浅い人が圧倒的に多いのは何故?

トップでの肩の回転が浅くなると、インパクトで胸が開きアウトサイドイン軌道になるスライス系の球が出やすくなります

一方、アマチュアのスイングを見てみると、スイングトップでの肩の回転角度が90度以下と浅くなる人が多いものです。肩の回転が浅い状態(胸の回転が不十分な状態)からダウンスイングに入ると、インパクトでは胸が正面方向を通り越し、胸が開いた状態でインパクトを迎える形になります。

その結果、スイング軌道はターゲットラインに沿わず、右上から左下に横切るように外から下り(アウトサイドイン軌道)、ターゲット方向よりも左に打ち出す軌道になるのです。

では、どうして肩の回転が浅くなる人が多いのでしょう?肩を90度回し背中がターゲットを向く形になると、ちゃんと当たらないんじゃないかという恐怖心が出てきます。当てようという意識が強ければ、肩が十分に回る前に、打ち急いでダウンスイングに入ってしまいがちです。前回お話しした通り、トップまで頭を動かさないようにキープしても肩が十分に回らなくなります。また、日常デスクワークが多く、肩の柔軟性が低い場合もあります。

スイングトップで肩の回転が深すぎるケースもあります

肩の回転が90度より深いと、インサイドアウトの軌道になります

逆に、スイングトップで肩の回転が90度以上になると、インパクト前後のヘッドの軌道はターゲットラインを右下から左上に横切る軌道(インサイドアウト軌道)になってきます。従って、右に打ち出しやすくなります。インパクトの前後で胸が正面に戻ってこないためです。

肩の柔軟性が高いとも考えられますが、90度は理想とされる平均値なので、それを大きく外れる人は、別の問題があることを疑ってみるのが先決です。肩が回りすぎる人は、前回お話しした右脚の"第2の軸"が崩れていることが多いのです。テークバックで右膝が動いて、下半身が余計に回ると、肩が大きく回っているように"見える"だけなのです。

また、スイング中に背骨の軸がキープされず、倒れてしまうことによっても、軌道が変わります。今回のお話は、背骨の軸と右脚の軸がキープできていることが前提なので、前回のお話をしっかりと復習してくださいね。

スイングトップで左手首が甲側に折れるとフェースが開きます≫
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