ロングアイアン「打ち込む」or「払い打つ」、どっち?/教えて牧野裕編
ヘッドの入れ方、正しいのは……?
「球が上がらない」「つかまらない」……など、アベレージゴルファーにとって、難しいイメージのあるロングアイアン。今回のテーマは、このロングアイアンの打ち方について。ヘッドを上から入れてダウンブローに『打ち込む』べきか? それとも、ウッドやユーティリティのように横から『払い打つ』イメージで打つべきか? 的確なアドバイスで定評のある牧野裕プロに伺った。
『払い打つ』が多数派だが…
平均90台ゴルファー調査では、『払い打つ』派が『打ち込む』派を上回った。理由は「長いクラブで『打ち込む』とダフってしまうから」(NYさん/68歳)、「インサイド・アウトの軌道でクラブを下ろしてくることを理想と考えると、『払い打つ』ほうが適していると思う」(N崎さん/33歳)といったものだった。
アベレージゴルファーの意見は『払い打つ』が多数派だったが、果たして牧野裕プロの見解は……!?(以下、牧野プロの解説)
「『どちらでもない』が、私の正解です!」
「ロングアイアンの打ち方について、ゴルフ雑誌のレッスンなどでも答えはまちまちで、プロによっても打ち方のイメージは違うので、迷うアマチュアゴルファーは多いのではないでしょうか。では、私の正解はというと、『ダウンブロー』でも『払い打つ』でもありません。その理由を詳しく説明していきましょう。
「最下点」でインパクトする!
ヘッド軌道の最下点より少し手前でインパクトし、ボールの先からターフが取れるように打つ。これが『ダウンブロー』です。地面の上にあるボールを打つアイアンショットは『ダウンブロー』に打つのが基本と言われますが、私の場合は少し違います。ヘッドが地面に対して平らになる範囲、つまり“最下点”にボールを置いて打っていきます。なぜかというと、そのほうが現代のクラブ性能にマッチした打ち方だからです。
現代アイアンに『ダウンブロー』は必要なし!
最新のアイアンはヘッドが低重心で、ソール幅も広くなっています。昔のアイアンは重心が高く、ソール幅も狭かったため、フェースの芯に当ててボールを上げるには、ヘッドを上からダウンブローに入れてバックスピンをかける必要があったのです。しかし最近のモデルはダウンブローに捉えなくても、芯の位置が低く設定してあるのでボールも楽に上がってくれます。最下点でボールをとらえるほうが、クラブの性能をフルに生かせるのです」。