永井延宏のフェースコントロール

プロローグ 上達はフェースの開き方にありっ!

2014/06/26 10:00

アベレージゴルファーはフェースの向きの意識が薄い

スムーズな上達。ゴルファーなら誰もがそれを目指し練習に励んでいる。しかし蓋を開けてみると、スイングやクラブの使い方を誤解し、意識すべきところを間違えているために練習や素振りはたくさんしているのになかなか上達しない、という例もよくある。
今回の連載では、レッスン・オブ・ザ・イヤーの受賞経験もある永井延宏プロが、そんな悩めるゴルファーが効率的に腕を上げるための、“本当に意識すべきポイント”や、“やってはいけない動き”について、これまであまり触れられることがなかった「フェースの開き」という観点から解説。感覚だけでは理解しづらい身体の動きを正確に解析し数値化してくれるEPSONの「M-Tracer」を活用していくことで、より効率的な練習方法をアドバイスしていく。

永井プロ:上達を妨げる第1ハードルは、スイング中にクラブフェースが開いてしまうことです。フェースが開かないようにスイングできればぐんぐん上達しますよ。分かりやすく説明していきますので是非参考にしてみてください。第1回目となる今回は、なぜフェースへの意識が重要なのかについてご紹介していきます。

アマチュアのミスの8割はオープンフェース

ゴルフの球筋は、クラブの通る道、いわゆるスイングプレーンの「軌道」とインパクト時の「フェース面の向き」、この2つの要素で決まります。スイング中に軌道を意識して振っているゴルファーはわりといますが、フェース面まで意識してスイングしているゴルファーはあまりいないと感じます。私はフェースの管理がスイングの要であると思っています。実際にデータを取ってみたのですが、アマチュアの8割がオープンフェースという結果でした。

トップでフェース面が90度近い状態になるとオープンフェースと言える。

ボールに直接コンタクトするのはフェースなのですからフェースの管理はとても大切ですし、フェース面のミスを取り返す動きが、いわゆる無駄な動きとなって、悪循環がはじまるのです。フェースの向きを直すことで、今までのゴルフをリセットするチャンスが生まれます。

スイング中のフェースが自分でチェックできるようになった

EPSON「M-Tracer」で、スイングプレーン、ヘッド挙動、シャフトの回転角まで正確に把握できる様になる。

なぜ今フェースコントロールなのかと言えば、今までスイング中のフェースの向きは、ビデオ映像などで確認していたのですが、なかなかリアルな感覚としてレッスンを受ける生徒さんとシェアできませんでした。それが「M-Tracer」のような優秀なスイング解析システムが登場し、スイングプレーン、ヘッド挙動、シャフトの回転角まで正確に把握できるようになった。

専用アプリと連動しており、画面で確認する事が出来る。

これによりこちらも正しい動きを数値化して説明することができるし、教わる方もその数値を目指して練習ができるので、努力目標や指針がハッキリします。例えば「次のレッスンまでに、この数値をこれくらいに減らしてきてくださいね!」なんて宿題を与えることができるのは、これまでにはない、とてもおもしろいコミュニケーションですよね。
とはいえ、ただ数値といっても、フェースコントロールだけでなく、プレーンや身体の動きとの関係も考慮して正しい数値を導かなければならないので、私自身も、進化したように感じます。それにより今まで伝えきれなかった、本当の意味でのフェース面コントロールというのが、伝えられるようになったんです。

始動からトップまでのフェースの開き方が肝心≫
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