永井延宏のフェースコントロール

テークバックは、低く長くなんて思っていませんか?

2014/07/24 10:00

デスムーブBは手の軌道とヘッド軌道がクロスする

デスムーブBになっているかを確認するには、スイング軌道をチェックしましょう。M-Tracerは、360度どの方からでもスイング軌道が確認でき、グリップとヘッドの位置がそれぞれ確認できるので便利です。見る角度は飛球線後方から。チェックするポジションはテークバック9時近辺。ここでグリップとヘッドが描く軌跡の位置関係は、飛球線後方から見てふたつの軌跡が重なっているか若干ヘッドの軌跡が右側にあるのが正しい位置です。しかしデスムーブBの方はヘッドの軌跡が大きく左に位置し、グリップの軌跡とクロスします。飛球線後方から見て、アドレスからトップまで正しいスイング軌道は手の軌道とヘッドの軌道が重なることはあってもクロスすることはないのですが、デスムーブBの動きはクロスしてしまうのです。

クロスの原因は左手が浮いてしまうこと

左画像に比べ、右の画像は左手が浮き上がり、体から離れています。この動きが原因でクラブがプレーンからイン側に外れてしまう

テークバックで9時の位置つまりハーフウェイバックで手とヘッドがクロスするのは、クラブがアドレス時のシャフト角度より倒れてしまっている証拠です。ではこのクロスの主な理由は何でしょう?それは左手の浮きです。この動きは、左手が身体から離れてしまい、手の通るべきスイングプレーンから前方高めに外れてしまうことで起きます。正しい動きではハーフウェイバックまでグリップエンドは身体側を指しますが、左手が浮くと、始動から早い段階でグリップエンドは身体を指さなくなりクラブが倒れやすくなる。左手が浮いてしまうことがクラブを倒してインサイドにプレーンを外す原因、デスムーブBの元凶のひとつなのです。

手の浮く原因は間違ったイメージがもたらす

デスムーブA、Bどちらにも当てはまることですが間違った動きは、一般的に使われるレッスン用語を誤って理解してしまうことで起こりがちです。例えば「テークバックは低く長く」。アドレスからの始動で手首や腕だけで始動してしまう方を矯正する時に多く使われます。しかしこの意味を誤解するとヘッドを必要以上に低く動かそうとし、クラブがインサイドに入りすぎてしまったりするのです。これを手首だけでやるとデスムーブA、腕の動きだけで行うとデスムーブBになってしまいがち。正しい始動は、手先だけでなく身体全体で、特に背筋を意識してテークバックしてください。

正しいテークバックはお腹にクラブが刺さっているイメージで動かす≫
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