「キャディちゃん 俺の笑顔が報酬やで」/マナー違反警察24時 容疑File.1セクシャルハラスメント
スロープレー、打ち込み、過激な服装…。セルフプレー全盛時代、ゴルフ場のマナー違反はもはや日常茶飯事だ。本企画では、そんな“現行犯”の事例を列挙。他人の振りを見て我が振りへと役立ててほしい。第1回の容疑者は、「キャディへの“親しみ”を履き違えたセクハラ言動疑惑」。キャディとの距離感を盛大に見誤った“常連社長”は、「俺の笑顔が報酬やでな」とキメ顔で言い放つ始末。そんな姿に、周囲の空気は冷え冷えだった──。
おかんから一通のLINEが…「俺の笑顔が報酬やでな」て
ある日、大阪に住むおかんから一通のLINEが届きました。なにやらコンペで出会った同伴者に思うところがあるようで…。
おかん:聞いてや。きょう一緒に回ったおじさん社長が、めっちゃ嫌な感じやってん。キャディさんにやたら馴れ馴れしくて…。セクハラまがいなことばっかり言うし、聞いてるこっちが冷や汗かいたわ。
K:ええ…なかなかパンチきいてるな。具体的にどんなこと言うてたん?
おかん:『きょうも俺のためにスケジュール空けといてくれたんやろ~?』とか、『俺のハートくらい繊細なグリーンやな~(ニヤニヤ)』とか。極めつけは、チップを渡す気もないのに『俺の笑顔が報酬やでな(ドヤ)』やって…。聞いてるこっちはドン引きやで」
K:それは…このご時世にだいぶアウトな感じやなぁ。
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冗談のつもりでも、受け取る側が不快になれば、それはもう立派な迷惑ゴルファー。自分では冗談のつもりでも、まわりの空気が凍っていたら要注意。「笑顔が報酬やで」よりも、まずは“思いやり”をお渡ししましょう。
こんなセクハラゴルファー、見かけたらイエローカードです!
イラスト:小島サエキチ
小島サエキチ プロフィール
イラストレーター。旧西ドイツ ハンブルグ生まれ。書籍・雑誌・Webでニンゲン生活の泣き笑いを 表情ゆたかに描写。著書に『まんだら絵解き図鑑』(双葉社)がある。