<プラス1>ゴルフに役立つツボ 第9回:冷えやむくみ、身体のだるさを解消する
暑い夏の時期はイベントや外出が多くなり、体力を消耗しがちです。屋外と室内の気温差や、冷たいものの摂り過ぎにも注意が必要です。今回は、夏の冷えた身体に効くツボを2つご紹介します。
身体を温め、生命力を促すツボ
■ 気海(きかい)
おへそから指2本分下がったところにあるのが気海のツボです。少しへこんでいたり、指でさすると止まる場所があるので、じっくり探してみてください。
夏は何だか元気が出なかったり、だるさを感じたり、身体が冷えていることがよくあります。気海は字が示す通り、生命力である”気”が”海”のように集まる場所です。ここの状態を良くすることで、身体を温め、さらには胃腸の調子を整えたり、全身の生命力を促す効果があります。
生殖器に関わる部分にも作用しやすいツボなので、男性の精力減退、女性の生理不順やPMS(月経前症候群)と呼ばれる症状にも効果を発揮します。お腹なので、強く押さずにじっくりと刺激してみてください。
お腹全体や内臓をイメージすると良いでしょう。ゆったりと呼吸をしながらツボを押さえていると、じんわりお腹が温かくなってきます。お腹の音や動きなども感じ取ってみてください。その日の調子やタイミングによっては、お腹に硬さがあったり、変化が出ている場合があります。
毎日30秒間、気海をおさえてあげることで、冷え防止につながります。日々、身体の調子を自分で感じ取れるようにしましょう。
下半身の血行を促すツボ
■ 湧泉(ゆうせん)
足の裏、土踏まずの真ん中を足先の方向にさすっていくと、窪みに触れることができます。そこが湧泉のツボです。分かりにくい場合は、足でグーを作ってみてください。その時に一番へこんでいる場所が湧泉です。このツボを刺激することで、末梢の冷えやむくみ、不眠症や身体のだるさにも有効です。
夏は汗をかくので、代謝が上がっているように感じるかもしれませんが、冬ほどは身体を温める機能が働きにくいので、思ったほど代謝が上がっていない場合があります。これが原因で、むくみや身体のだるさにつながりやすくなるのです。
湧泉はのぼせの症状にも効果的です。上半身や頭、顔などに集まった血液や、こもった熱をうまく循環させるために、このツボを刺激してみましょう。
初めはじっくりと浸透するように、時間をかけてツボを刺激します。何分かすると刺激が入れやすくなってきます。その後は井戸水が湧くように、ここから気が流れるようなイメージで、ポンプのようにリズム良く刺激してみましょう。足全体が少しずつ温まってくるのを感じることができるはずです。
最後は土踏まずでグー、パーを作るように動かしてみましょう。グーの時はより奥に、刺激の心地良さを感じることができます。パーの時には少しストレッチされているような感覚を得られるかもしれません。
グーとパーそれぞれ10回を1セットにして、ツボ押しを試してみてください。痛みが出過ぎない範囲で刺激しましょう。
東洋医学には経絡とツボという概念があります。経絡は川のようにつながり、ツボはその中継地点に存在しています。このように身体はつながっているのです。足とお腹のツボを通じて流れを促進してあげることにより、気や血液がめぐり、身体の調子も向上します。2つのツボをうまく使って、夏の冷え対策に役立ててみてください。
(協力/株式会社ケアくる)
■ 関口 賢(せきぐち・まさる) プロフィール
Harriet Ginza (旧:関口鍼灸治療院)「HEAL the WORLD」総院長。サッカーの名門、市立船橋高校でサッカー漬けの日々を送り、2007年、東京メディカル・スポーツ専門学校鍼灸師科卒業。中国式鍼治療専門店「ハリー(HURRI)」の王尉青氏に憧れ、弟子入り。2010年「Harriet Ginza (旧:関口鍼灸治療院) HEAL the WORLD」を銀座に開業し、2017年に六本木店をオープン。歌手・モデル・タレントなどのボディマネジメント、ダイエットアドバイザーとしてサポートするほか、プロサッカー選手やプロゴルファーのトレーナー活動もしている。著書に、月曜断食(文藝春秋)がある。
オフィシャルサイトhttps://www.healtheworld-sekiguchi.com/