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<プラス1>ゴルファーの乾燥肌対策 第3回:プレー中の保湿ケア「汗拭きシート」にご用心

2019/03/07 11:30

空気が乾燥する季節のゴルフは、丁寧な保湿ケアが必要になります。面倒だからとケアを怠ると、肌の乾燥はますます進み、シワやたるみなどの老化、吹出物などのトラブルも引き起こしやすくなってしまいます。

こんにちは、皮膚科医の高瀬聡子です。今回はゴルフのプレー中に気をつけたい乾燥肌対策についてお話しします。いつもの習慣で、ついうっかりやってしまいがちなことも多いので、くれぐれも注意してくださいね。

汗をかいたときのボディシートに注意!

汗拭き用シートではなくタオルで優しく拭き取りましょう(イラスト:丸山裕子)

プレー中に汗をかいたとき、皆さんは何で拭き取っていますか?使用後に肌がさっぱりするので、市販の汗拭き用ボディシートを使って、ゴシゴシと拭いている方も多いのではないでしょうか。

たまに使うくらいならいいのですが、汗拭き用ボディシートに含まれる成分は強過ぎて、肌に刺激を与えるものが多いのです。敏感肌の方は赤くなったり、カサつきが出たり、ひどい場合はヒリヒリと痛みを感じることも。敏感肌でなくても、繰り返して使ううちに肌表面に必要な油分を奪われすぎて、肌の乾燥が進んでしまいがちです。

また、ゴシゴシと強い力で汗を拭うのも、肌にとってよくありません。洗顔の際も同様ですが、肌は摩擦に弱いもの。強い力を加えてこすると、肌表面の角層が荒れて乾燥が進んでしまいます。

プレー中に汗をかいたときは、軟らかい素材のタオルで拭きましょう。タオルはこすらずに肌にそっと当てて、汗を吸い取るようにしてください。

首の日焼け対策を怠らないで

もうひとつ、プレー中に気をつけたいのが、首の日焼けです。ゴルフ場は冬でも芝生からの照り返しが強く、顎の下から首にかけて、紫外線を多く浴びやすいもの。日焼けは肌の乾燥を促進してしまうので、しっかりと紫外線対策をすることが大切です。

特に首は汗をかきやすく、日焼け止めを塗っても流れてしまいがちです。汗を拭きとり、日焼け止めをこまめに塗り直しましょう。

ヘア&ハンドドライヤーにも気をつけて

乾燥肌の人が見落としがちなのが、手を洗ったあとの手拭きです。トイレに設置されているハンドドライヤーで手を乾燥させる方は多いと思いますが、強風で水分を一気に飛ばすので風圧はかなりのもの。

肌の乾燥が気になる方は、ハンカチやタオルを使って手を拭きましょう。プレー中に手を洗った場合は、その後に必ず手の甲にも日焼け止めを塗り直してください。

プレー後の入浴で髪を乾かすヘアドライヤーも風圧が強いものが多いです。髪を乾かすときは、なるべく顔や首に風があたらないように注意しましょう。洗い立ての状態からよりも、タオルでしばらく髪を押さえ、水分をある程度取ってからドライヤーを使うほうが、風にあたる時間を短縮できますよ。

ゴルフに夢中になってしまいがちですが、プレー中に汗をかいたり手を洗ったりした際は、タオルやハンカチで優しく拭き取ること。その後は日焼け止めを塗り直したり、保湿アイテムを使ったり、忘れずに肌のケアをしましょう。乾燥を防ぎながら、ぜひゴルフを楽しんでくださいね。

(協力/株式会社ケアくる

■ 高瀬聡子(たかせ・あきこ) プロフィール

皮膚科医。「ウォブ クリニック 中目黒」の総院長。東京慈恵会医科大学卒業後、同大附属病院に皮膚科医として勤務。2003年にスキンケア化粧品「アンプルール」を立ち上げ、2007年に「ウォブ クリニック 中目黒」を開設する。専門は皮膚科と美容皮膚科。丁寧でわかりやすいカウンセリングによる美容医療と薄毛治療の人気が特に高く、雑誌やテレビでも活躍中。いちばんわかるスキンケアの教科書(講談社※共著)や、ゆる美容事典「ほどほど」「ズボラ」で美肌を手に入れる(講談社)など、著書多数。クリニックオフィシャルサイト https://wove.jp/