「54度or 58度」番手選びの正解は?【藤田寛之アプローチのレシピ#2/花道からピンまで17yd】
グリーン周りの名手・藤田寛之によるアプローチレッスン新連載。ライ、グリーン、ピンポジなどあらゆる状況下でのアプローチの打ち方や考え方を、それぞれ細かく解説してもらう。2回目は「花道からピンまで17ydの打ち方」について。
1.状況を注視してロフトをジャッジ
ピンまで17yd、エッジまで9yd、そこから残り8ydとだいたい1対1の状況。このぐらいの距離は、54度ならばグリーンのエッジあたりにキャリーさせてあとは転がす。58度ならばピンの根本へキャリーで打っていきます。上り・下りなどその場の状況で、寄りやすいほうを選んでください。ピンが奥でランを使えそうなときや、上りのときなどは54度。この状況だと自分の場合は58度で打ちます(ピンが奥なら54度に)。
2.ロフトが多いと縦距離を揃えるのが難しい
58度などのロブウェッジは、バッグに入っているクラブの中で一番ロフトが多いクラブです。フェースの上を滑りやすく、縦の距離感を合わせるのが一番難しい。一方で一番ロフトが立っているパターが、自分の力加減と距離感がマッチしやすい。初心者の方はできるだけロフトが立った52度や54度などの番手でアプローチしてください。
3.テークバックとフォロースルーは同じ大きさ
アマチュアの方に多いのは、テークバックが大きくてフォローが小さくなったり、テークバックが小さくて、フォローだけ大きいなど、バランスが悪いケース。基本はテークバックとフォロースルーは同じ大きさで考えてください。フォローが小さくなってミスが多いなと思っている方は、フォローを大きくすることを心がけてみましょう。
最後にレシピのご紹介
ピンまで17yd花道からのアプローチ
・54度か58度かは状況で考える
・ランが使いたいなら54度、キャリーなら58度
・慣れていない人はロフトが立ったクラブを
・テークバックとフォローは1対1
藤田寛之 プロフィール
1969年、福岡県生まれ。専修大を経て92年にプロ入り。日本男子ツアーで20代で1勝、30代で5勝、40代で12勝を挙げた“中年の星”。2012年に年間4勝をマークし43歳で賞金王に輝く。シニア入り後は23年「日本シニアオープン」で優勝。24年「全米シニアオープン」ではリチャード・ブランドとのプレーオフで惜敗した。25年から主戦場を米国に移しPGAツアー・チャンピオンズで活躍中。小技の上手さはツアープロの間でも評判。