クローズスタンスでカットに打つ【藤田寛之アプローチのレシピ#6/左足下がりのセミラフ】
グリーン周りの名手・藤田寛之によるアプローチレッスン新連載。ライ、グリーン、ピンポジなどあらゆる状況下でのアプローチの打ち方や考え方を、それぞれ細かく解説してもらう。6回目は「左足下がりのセミラフ」。
1.傾斜に逆らわずにカット気味に
左足下がりでグリーンも下り傾斜。この場合はグリーンにキャリーで止めたい。ボールを上げたい状況です。右サイドが高いため通常のスイングでは地面に刺さる可能性が大きい。ですから、傾斜に逆らわずに上からカット気味に打つことで、ヘッドが抜けてボールも上げられると思います。
2.クローズスタンスで右サイドを広く使う
オープンスタンスでカットに打とうとすると、意外と体の右サイドの地面にヘッドが刺さりやすくなります。クローズスタンスにして右サイドを広く使ったほうが地面に刺さりにくく、上手くカットに打つことができます。ボール位置は中央からやや左足側でOKです。
3.しっかりとスピードを出す
ヘッドを走らせたほうがボールが上がってくれるので、怖がらずにしっかりとスピードを出してください。インパクト後からボールがポンと上がる打ち方なので、練習をすれば距離感もついてくるはずです。ボールの下にスペース(指1本分)があれば、カットではなく通常の打ち方でもボールは上がります。
最後にレシピの紹介です
左足下がりのセミラフからのアプローチ
・傾斜に逆らわずにカット気味に打つ
・スタンスをクローズにすることでカットに入れやすくなる
・ボール位置は両足の中央かやや左足側でOK
・ボールと地面の間に隙間があれば、通常のスイングでもOK
藤田寛之 プロフィール
1969年、福岡県生まれ。専修大を経て92年にプロ入り。日本男子ツアーで20代で1勝、30代で5勝、40代で12勝を挙げた“中年の星”。2012年に年間4勝をマークし43歳で賞金王に輝く。シニア入り後は23年「日本シニアオープン」で優勝。24年「全米シニアオープン」ではリチャード・ブランドとのプレーオフで惜敗した。25年から主戦場を米国に移しPGAツアー・チャンピオンズで活躍中。小技の上手さはツアープロの間でも評判。