コントロールショットの“緩み” なぜ起きる? 「肩から肩」の思わぬ落とし穴 木村怜衣
「コントロールショットでの緩みに悩む人」をレスキュー♪
【アマチュアゴルファーYさんの悩み】
「150yd以内のコントロールショットで、どうしてもインパクトで緩んでしまいミスが出ます…。アイアンで距離を合わせようとして起きる“緩み”をなくすには、どうすれば良いのでしょうか?」
【木村怜衣のレスキュー回答】
少し距離を落としたスリークォーターやハーフショットになると、フルショットにはない緩みが起きてしまうことが多々あります。私が考えるその原因は、「腕の振り幅でスイングの大きさを決めている」から。スイングの大きさは振り幅ではなく、切り返すタイミングと力感で決めることをお勧めします。
1. 振り幅を決めるとトップに意識が持っていかれる
振り幅で決めてしまうと、幅の最大位置であるトップに集中し、スイング全体の意識を散漫にしてしまいます。トップに集中しすぎてインパクトが緩む、逆に切り返しもインパクトも意識を高めてしまう…。そこで私は、あえて振り幅は決めず、力感を一定にしてタイミングを少し早めるだけの意識を持つようにしています。
2. 切り返しのタイミングを早める
例えば、肩から肩までのハーフスイングなら、その手前の腰の高さから意識するくらいの感覚。手元やクラブが最も高く上がるトップの位置は、切り返した直後に惰性(無意識の状態)の動きだからです。手先の意識よりも、しっかり上体を回すことに集中してください。
3. ボールを投げるようにスイングする
またインパクトまで同じ力感で振ることも重要です。フルスイング10割に対し、どのくらいの力加減で振るかを打つ前に明確に定めます。フルスイング=100ydの番手なら、残り70ydでは7割の力感をフィニッシュまで維持する。始動からボールが離れるまで力感を変えない。野球のピッチングのように、投げる瞬間=インパクトで合わせにいかない動きが理想です。
【今回のまとめ】理想は野球のピッチャー♪
・振り幅を決めるとトップに意識が持っていかれる。
・切り返しのタイミングを早める。
・ボールを投げるようにスイングする。
取材協力/カメリアヒルズカントリークラブ
■ 木村怜衣(きむら・れい) プロフィール
1999年生まれ、宮城県出身。中学卒業後は宮里藍、有村智恵らを輩出した東北高校へ進学。「東北女子アマ」優勝など輝かしい実績を積む。念願だったプロテスト合格は、6度目となった2023年に成就。167cmの長身を生かしたパワフルなスイングで、250yd超えの豪快なドライバーショットが魅力。漫画アニメ好きで休日は動画配信サイトを視聴することが多い。
木村怜衣’sレスキュー 記事一覧
- 2024-06-12「なんか合わない…」パットの距離感を取り戻す3つの方法 木村怜衣
- 2024-06-05やっぱ基本だけじゃうまくならない! アプローチの理想形は「右手一本」 木村怜衣
- 2024-05-29「パー3」で大たたきしないマネジメント術とは? 木村怜衣
- 2024-05-22「パー5」で大たたきしないマネジメント術とは? 木村怜衣
- 2024-05-15コントロールショットの“緩み” なぜ起きる? 「肩から肩」の思わぬ落とし穴 木村怜衣
- 2024-05-08両ひざピーン!で飛距離アップ 下半身でつくる飛ばしの爆発力 木村怜衣
- 2024-05-01フェード習得には「ドライバーで100yd」逆球もスライスも出さない練習法 木村怜衣
- 2024-04-24ストロングor ウィーク? 握り方で悩んだらコレが正解 木村怜衣