サイエンスフィット レッスン

フェースを返すタイミングの正解は?

2021/07/24 05:00

ハーフダウンまでにアームローテーションを完了する

つかまり指数が「-14」で問題あり

動作解析では、体の各部の使い方の問題点がすぐに分かります。高橋さんの場合は「つかまり指数」に問題がありました。これは球をつかまえる体の動きを数値化したもので、高橋さんは低めの「-14」。インパクト時に左腕の回旋角度がアドレス時の角度まで戻っていないことが原因で、安定して球をつかまえられない状態です。また、インパクト付近で、フェースを返そうとして、左手首が甲側に折れる傾向もありますね。インサイドアウトが強く、インパクト付近で急激にフェースがターンするので、チーピンのミスから抜け出せない状態にあることは明らかです。

いまのスイングでは高くティアップしたボールを打てません

試しに、高くティアップした球を打ってみましょう。いまの高橋さんのスイングでは、ボールの下のコーンを打ってしまい、球を打つことはできないでしょう。トップからハーフダウンまでに、ヘッドがかなり下へ落ちてしまっているからです。このハーフダウンの状態から、インパクトを迎えるまでの間に、腕を返してヘッドを起こし、フェースをターンさせて、ボールに当てることは非常に難しいのです。

シャフトに立てたティを寝かさずにダウンスイング

結論から言うと、アームローテーションはハーフダウンまでに完了していなければなりません。感覚としては、切り返し直後から左腕を外旋させて、ヘッドが寝ないように維持する感じです。このように、シャフトの上にティを立てると、よりイメージをつかめます。切り返し直後、左のお尻を真後ろに動かすと同時に、左腕を外旋させて、ハーフダウンまでティが立った状態をキープしてください。その後の腕のローテーションは意識する必要はなく、体の回転に従って振り切るだけです。

コツがつかめると、切り返し直後の左腕のわずかな動きだけでよいことが分かります。インパクト付近で合わせるのではなく、切り返し直後からハーフダウンまでにアームローテーションを完了しておくことが重要です。では、今回のレッスンを動画で見てみましょう。

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