サイエンスフィット レッスン

アウトサイドイン軌道は始動時の意識だけで直せる

2022/03/29 13:00
大スライスとチーピンに悩む受講者のスイングを徹底分析

理想のゴルフスイングは、インサイドアウト軌道でインパクトすることです。だからといって、ダウンスイングでインサイドから下ろそうとしても、なかなか直らないばかりか、シャンクが止まらなくなることもあります。今回は、大スライスとチーピンに悩む受講者が登場。アウトサイドイン軌道を改善するための核心に迫ります。

今回の受講者は…

「ドライバーが安定せず、ラウンドごとにスライスになったりチーピンになったりということが続いています。チーピンの日には、セカンドショットが3連続で左にOBという痛いミスもありました。今のスイングの欠点を分析してほしいですね」(末澤さん ゴルフ歴4年、平均スコア90台)

スイングを数値化してグラフで見ると、欠点が明るみに

ヘッド挙動解析、シャフト挙動解析、動作解析のデータを一通りチェックすると、すぐに問題点が浮かび上がります。末澤さんの場合、インパクトの瞬間の「ヘッド進入角(左右)」と「つかまり指数」(主に左腕の回旋角度の推移)に問題がありますが、それ以外の項目ではグラフのひし形の面積が広く、おおむね良いスイングをしていることが見て取れます。

インパクトの瞬間は約1度のアウトサイドイン軌道になっているが、フェースは開いていない

すぐに改善すべき最大の欠点は、インパクトの瞬間のヘッド軌道がアウトサイドインになっていることです。この状態だと、軌道にフェースが合えばやや左に真っすぐ飛び、少しでも球がつかまりすぎればチーピン。それを嫌ってインサイドアウトに振る意識を持つと、フェースが開いてスライスやシャンクに悩まされます。

テークバック中のフェースの開きは適正な範囲内

一般的にアウトサイドインに陥る人は、インパクトでフェースが大きく開いています。フェースが開いたまま当たるので、どうにか左へ飛ばそうとアウトサイドイン軌道で振るようになるのです。しかし、末澤さんはフェースが開くことはなく、ある程度フェースコントロールができています。それでも、アウトサイドイン軌道になってしまうのはなぜでしょうか。

テークバックを肩で始動する意識は危険≫
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