自分のパターのロフト分かってる?転がりに影響する「無回転距離」【青木瀬令奈のThe Putting World#16】
女子ツアーでも一、二を争うパット名手・青木瀬令奈によるパッティング技術連載「The Putting World」。パッティングの考え方、ストロークのコツ、ラインの読み方、距離感の出し方など、彼女の頭の中、その世界観をじっくりとひも解いていきます。第16回はパターのロフトについて。
目次
- 無回転距離は変わり、転がりも変わる
- ロフトを変えて無回転距離を揃える
- 自分のパターのロフトを調べよう
- インパクト直後のボールを意識してみよう
無回転距離は変わり、転がりも変わる
今回はパター選びについてです。パッティングでは、インパクト直後のボールは無回転で飛び出し、その後着弾してから回転が始まります。試合を転々として分かったのは、その出だしの無回転距離(スキッド)は、芝の種類、湿度、水分量、砂の量によって、毎回変わるということ。つまり無回転距離が変わるということは、同じように打っても転がりが毎回変わるということです。
ロフトを変えて無回転距離を揃える
高麗グリーンは芝が立って乾燥しています。となるとボールは浮いている。一方で北海道のような場所のベントグリーン、こちらは水分量が多く芝が寝ていて、ボールは沈みやすい。同じロフト3度のパターで打つと、浮いている芝(高麗)は無回転距離が長くなり、ボールは切れにくくなる。一方で沈んでいる芝(ベント)はその距離が短くなり、ボールは切れやすくなります。つまり同じパターで打っても芝によって切れ方が変わる。
そこで私が考えたのが、芝によってパターのロフトを変え、どの条件下でも最初の無回転距離を一定にすることでした。例えばベントグリーンでは、ボールが沈んでいるのでロフトが寝たパターを使って無回転時間を長くするということ。どんなグリーンに行ったとしても無回転の時間を同じにすることで、ボールの転がりも合ってくるので、ライン読みで迷うことがなくなります。
自分のパターのロフトを調べよう
ロフトを変えるためには、まず自分のパターのロフト角を調べるが大前提です。市販のパターはロフト3度が多いので、それに対してどのぐらい寝ているか、立っているかを確認してください。あとはヘッド形状によっても転がり方は変わります。ネオマレット系のパターは重心位置が後ろにあるので、インパクト時にロフトの角度が付きやすく、ブレードタイプのパターに比べて無回転距離が長くなりやすい。メインの1本とは別にロフトやヘッド形状が違うパターを1本用意しておけば、いろいろなグリーンにも対応できるはずです。
インパクト直後のボールを意識してみよう
■ 青木瀬令奈 プロフィール
7歳で競技を始め、2008年「全国高校選手権」で優勝。11年のプロテストに合格。15年から女子プロの大西葵の兄・大西翔太氏がコーチ兼キャディとなり、飛距離アップに成功。17年「ヨネックスレディス」でツアー初優勝。20年に選手の取りまとめ役となるプレーヤーズ委員長に就任。23年「大王製紙エリエールレディス」で5勝目。24年の11月には両足の種子骨を骨折し、25年は痛みと戦いながらのプレーを送った。グリーン上のパフォーマンスに定評があり、その技術は女子ツアーでも一級品。教えを乞う選手も多い。
青木瀬令奈のThe Putting Worldの記事 記事一覧
- 2026-08-04自分のパターのロフト分かってる?転がりに影響する「無回転距離」【青木瀬令奈のThe Putting World#16】
- 2026-07-21“ザザザザの距離感” カラーからパターの正解とは【青木瀬令奈のThe Putting World#15】
- 2026-07-07「単三じゃなくて単四じゃなきゃダメなんです」打点を安定させる“乾電池ドリル”【青木瀬令奈のThe Putting World#14】
- 2026-06-23青木が最も大事にする「下り真っすぐ」その理由は?“ゼロインパクト”【青木瀬令奈のThe Putting World#13】
- 2026-06-09朝イチの鉄板メニューは「芝を触る」こと 試合前ルーティン3選【青木瀬令奈のThe Putting World#12】
- 2026-05-26リズム感を作るコツ「バックスイング」と「ダウンスイング」のスピードを1対1に【青木瀬令奈のThe Putting World#11】
- 2026-05-12「カップを外す練習」できていますか? 切れるラインの鉄板メニュー【青木瀬令奈のThe Putting World#10】
- 2026-04-28「ボールの気持ち」「限界ライン」「下から見ない」…ライン読みの鉄板メニュー【青木瀬令奈のThe Putting World#9】
- 2026-04-14ビビビビー! クラブ挙動が安定する左手人差し指の“レーザービーム”【青木瀬令奈のThe Putting World#8】
- 2026-03-31小学校4年生から続けるクロスハンドグリップの利点とは【青木瀬令奈のThe Putting World#7】
- 2026-03-17パットに「持ち球」があるの知ってた?ドロー打ちはスライスラインを浅めに【青木瀬令奈のThe Putting World#6】
- 2026-02-03自ら開閉してない?フェースは勝手に開いて閉じるもんだ【青木瀬令奈のThe Putting World#5】
- 2025-12-16「フックラインは左足体重&ボール位置トウ側」アドレスでちゃんと“入る保険”かけていますか?【青木瀬令奈のThe Putting World#3】
- 2025-11-18パットが上手い人の共通点は?「初速がゆっくりで伸びのいい球」【青木瀬令奈のThe Putting World#1】