GDO社員の女ひとり放浪記 ～秋なのに夏泊～
重厚感のある建物に圧倒
30分ほどの道のりで、夏泊半島の先端部に位置する夏泊ゴルフリンクスに到着。石造りのエントランスの第一印象は「重厚感たっぷり」でした。おそるおそる足を踏み入れると一転、ログハウスかのような暖かみと開放感のあるロビーで、優しい笑顔の最上悟支配人が待っていてくれました。
1992年のオープンと同時に働きはじめたという最上さん。私が生まれる1年前の95年に同ゴルフ場で開かれた国内男子メジャー大会「日本プロ選手権」での思い出を「同じ年齢の佐々木久行選手（編注：当時30歳）が大逆転で優勝したんだ」と、つい最近起きた出来事のように話してくれました。
広々とした部屋にひとり
「海浜ロッジ」（全12部屋）はゴルフコースに面して、雰囲気たっぷりの佇まい。事前に勉強しておいた「リンクス」のイメージと完全に調和していました。今回宿泊したのは「プレミアルーム」。リビングとベッドルームの2部屋に分かれた60.8㎡で、窓からはコース越しのオーシャンビューを望むこともできます。また、天井が高く開放感がありながら、暖炉が設置されているリビングは暖かみがあり、何時間でもいることができそうな空間でした。
午後4時。夕飯まではまだ時間があります。散歩がてら、ほとんどのプレーヤーがホールアウトしたゴルフ場へと歩いてみると、かすかに海のにおいが。木が少なく見通しのよいリンクスならではの解放感と、遠くから聞こえてきたキャディさんの青森弁も相まってか、まるでスコットランドのゴルフ場に来ているのでは（行ったことないけどw）と、錯覚してしまいました。
ぷりぷりのホタテに感動
さあ、お待ちかねの夕食の時間です。料理長の三上豊さんは青森県知事が認定する「あおもり食の達人」のひとりで、唯一の「中国料理の達人」です。三上料理長の「地元の食材を使うことにこだわっている」というコース料理を目当てに、食事を楽しむためだけにゴルフ場を訪れる方も少なくないそうです。
わたしは「和食と中華のマリアージュコース」をいただきました。彩り美しい前菜を食べ終え、さっそく楽しみにしていた地元・平内町で獲れたホタテのお造りに箸を伸ばします。味付けは3種類に分けられており、まずは軽くあぶったものを。ブランドとしても知られる陸奥湾ホタテは大ぶりで、ぷりぷりなうえにとっても甘く、食べ応え十分でした。続いて、塩ウニを挟んだ贅沢コンビを口に運び、最後は昆布で締めたオトナのうまみも堪能し、まさにホタテ祭り。わっしょいわっしょいとひとりで浮かれていると、レストランおすすめの逸品が運ばれてきました。
ホタテの貝殻に乗った「海宝伝法焼き」は、鱈やウニ、ホタテなどを味噌と卵黄で焼いたもの。こってりとした味がより食欲を誘います。あっという間に一皿平らげてしまいました。メインは「奥入瀬ガーリックポークと旬栗の中国醤油煮込み」で、和食と中華が見事にマリアージュし、心もお腹もいっぱいになりました。
天然温泉でポッカポカ
クラブハウスの大浴場では、夏泊半島唯一の天然温泉を楽しめます。疲労回復にも効果があるという低張性弱アルカリ性高温泉で、お腹がいっぱいなうえにからだはポッカポカ。
急な眠気に襲われ、気が付くとすでに朝になっていました。リンクスで迎えるはじめての朝。カーテンを開けると、目の前に広がるゴルフ場の景色、その向こうに見える青い海。巷では「Z世代」と呼ばれる23歳でも、一気に気分が上がります。和食の朝ごはんでお腹を満たし、本来の仕事（忘れていませんよ！）に出発しました。
今回は“ゴルフなし”のひとり旅。今度はプライベートで“ゴルフあり”の旅を楽しみたいとしみじみ思いました。（編集部・武田涼花）
■支配人おススメ！ 青森県に来たら○○すべし
・「ねぶたの家 ワ・ラッセ」（青森市安方1-1-1）に行くべし！
ねぶたが常時展示されており、一年を通じてお祭りを体感することができる施設。
・「ホタテ一番」（青森県平内町土屋鍵懸56）に行くべし！
「ほたて広場」内に最近できたレストラン。ホタテ活御膳がおススメ。地元で獲れたホタテを堪能できる。
■支配人おススメ！リンゴのお菓子
・パティシエのりんごスティック
大きめにカットされた青森県産りんごを、スポンジ生地と一緒にパイで包んだお菓子。ボリュームがあり、食べ応え抜群。
・気になるリンゴ
青森産「ふじ」をシロップに漬け、リンゴまるごとパイで包んだお菓子。リンゴがジューシーでシャキシャキだから、知らぬ間にペロリと食べちゃう。
※冬期クローズにより、海浜ロッジは11月4日、夏泊ゴルフリンクスは12月10日（天候による変更あり）までの営業となります。2020年の営業は、海浜ロッジが4月から、夏泊ゴルフリンクスは3月中旬からを予定しています（積雪状況による変更あり）。