フジクラ特集
2023/06/05

サッカー元日本代表・城彰二さんの深すぎるゴルフ愛とシャフト愛

連載:老舗シャフトメーカーが誇る伝統と新たな血統
サッカー元日本代表、城彰二さんのゴルフ愛がすごい(撮影:角田慎太郎)

ことし30周年を迎えたJリーグ。その草創期からゴールゲッターとして活躍し、日本代表のエースとして1998年フランスW杯に出場。2006年に現役引退し、現在はサッカー解説者として活躍する城彰二さん。「唯一の趣味」と公言するのがゴルフだ。引退後はその魅力にどっぷりハマっている。

■「ゴルフ嫌い」→初ラウンドで100切り、ベストスコア「69」

現役引退後のデビューラウンドでなんと「96」(撮影:角田慎太郎)

プロサッカー選手を引退した城さんが、周囲に言われてコースデビューしたのは31歳のとき。「ゴルフに全く興味がなかったし、ルールも全然知りませんでした。最初にドライバーを打つとか、どの番手を持てばいいかも分からなかった」という。「『とにかくボールに当てればいいんでしょ』という感じ」で出したスコアがなんと「96」。センスの良さは抜群だった。

実は「ゴルフが嫌いだった」という。幼少時にゴルフ好きの父親にジュニア用のクラブを作ってもらったものの、練習場では父親が打つボールを“置く係”をやらされた記憶があったから。時を経て全く練習することなく始めたゴルフだが、そこから自分に合ったやり方を模索して腕を磨く。いまでは時に「6連チャン」でラウンドしたり、年間で120回ぐらい回ったりすることもあるという。

ドライバーは「以前より振らなくなった」とはいえ、270~300ヤードを飛ばす。現在のスコアは「76~82」というから“シングル”のレベルだ。今年2月には「69」でベストスコアを更新した。「60台は初めてでしたが、ティショットがたまたま木に当たって戻ってきたり、ミスしても土手に当たってグリーンに乗ったり、100ヤードくらいからチップインをしたり、ラッキーが続いたので実力で出した69とは言えません」と、まだ納得の域には達していないのだとか。

■趣味としてみんなでワイワイと楽しみたい

ゴルフは唯一の趣味(撮影:角田慎太郎)

そこまでゴルフにのめり込んだら、競技に出たくなるのでは? 「競技に出るなら、自分はとことんやらなきゃいけない、突き詰めなきゃ気がすまない性格なので、趣味で終わらなくなっちゃうんです。ゴルフはあくまで趣味として『みんなでわいわい楽しもう』というスタンスがちょうどいい。緑の自然の中で仲間と楽しめるスポーツって、なかなかありません」

もっとも、元トップアスリートだけに「楽しむ」にしても本気度は高い。「ドライバーはパワーフェードで飛ばしていましたが、今はドローにチャレンジしています。ドローとフェードを打ち分けられたらいいな、という単純な発想で(笑)」。それこそ「YouTubeを見たり、いろんなプロに話を聞いたりしながら、自分なりに工夫している」。考え過ぎてパターイップスも経験している。

「サッカーは団体スポーツなので、ミスしても人のせいにできますが(笑)。ゴルフは自分との戦い、自分と向き合わなきゃいけません。欠点は自分しか直せないし、結果は全て自分の責任。ライバルは自分なんです」

■ゴルフもサッカーも“同じ状況”は2度と訪れない

サッカーもゴルフも同じ状況がない、それが楽しい(撮影:角田慎太郎)

サッカーのユニホームを脱いで、心から「やりたい」と思い熱中したスポーツはゴルフだけ。「ゴルフってサッカーと一緒で同じシチュエーションがないことが面白いし、それが醍醐味」。いまや唯一の趣味と言ってはばからない。

例えばサッカーならシュートシーンはその時々で違う。「ゴルフ場でも、似たようなところにボールが行っても、傾斜や地面の硬さ、芝の長さ、風や天候なども違う。同じホールでもピンポジションが違えば、ティショットの狙い所も変わります。一打一打が新たなチャレンジ。イメージしたラインを転がってカップインしたら、サッカーのゴールよりアツい」

何よりも、ゴルフをやっていて幸せを感じるのが「いろいろな人とつながりができること」だという。「若い世代からご年配の方まで、ゴルフを愛している人たちって、とても多いし幅広い。会社経営者など普通では出会えないような人たちとも、ゴルフというスポーツを通じてつながることができるのがいい」

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