タテ研磨の効果で曲がらない ヨネックス EZONE GT ドライバー
ヘッドもシャフトも最新カーボンを採用
【ミーやん】
最近ではウッドにカーボンクラウンを採用するメーカーが増えていますが、その元祖ともいえるのがヨネックスです。もともとヨネックスは、カーボン形成において高い技術力を持っているメーカーなんですよね。
【ツルさん】
今回のドライバーは、クラウンに新素材「オープンウィーブカーボン」を使用し、裏面をハニカム構造にすることで従来よりも20%の軽量化を実現しているそうです。シャフトにもナノテクノロジーを使用した「Namd(エヌアムド)」という新素材が使われています。ボールのサイドスピンを抑えるというフェースの「タテ研磨」も独創的で、テクノロジーをいっぱいに詰め込んだクラブになっています。
【ミーやん】
打ってみると、カーボン特有のこもった音ではなく、フルチタンヘッドのような弾きのある引き締まった打音がします。打ち出しから球がよく上がり、スピン量も少なすぎることなく適度に入ります。弾道が安定しますね。
【ツルさん】
ヘッド体積はカタログ値で450ccなのですが、決して小さくは見えず、構えたときに安心感があります。構えやすいヘッドシェイプも好印象です。ただし、この「Namd(エヌアムド)」という新素材を使ったシャフトが、僕はどうも苦手です。しなり戻り方が独特で、うまくタイミングを合わせられません。芯に当てるのに苦労しました。
【ミーやん】
ボクが試打した計測数値を見ると決して悪くないし、実際よく飛んでいるのですが、いまひとつ振っていてスピード感がありません。
【ツルさん】
一生懸命に振っても、なぜか自分が思っているほどヘッドスピードを上げられないですよね。うまく打てたときには、スピン量が2000回転後半から3000回転ぐらいになって、キャリーを稼ぎやすい球筋になります。ヘッド性能はやさしくクセがなく、ボール初速も出しやすいのですが、いかんせん純正シャフトが・・・。長所を挙げるとすると、46インチで総重量が約300グラムあるわりに、クラブ全体に軽量感があることです。長尺なのにサラッと振っていけます。
【ミーやん】
直線的に打ちやすいのも長所だと思いますよ。これが軽量カーボンクラウンによるものか、フェースの「タテ研磨」の効果なのか分かりませんが、左右に曲がりづらく感じました。この純正シャフトにタイミングが合う人には、いいドライバーなのかも知れませんね。
■ 試打クラブのスペック
ヨネックス EZONE GT ドライバー
ロフト角:10.5度、シャフト:REXIS for EZONE GT、フレックス:S
発売日:2017年12月上旬、価格:税抜63,000円(税込68,040円)
■ マイクラブ情報
ミーやん:ピン G30 ドライバー(ロフト角:10.5度、シャフト:オリジナルカーボン、フレックス:S)
ツルさん:ピン G400 LSテック ドライバー(ロフト角:10度、シャフト:フジクラ スピーダー エボリューション IV 661、フレックス:S)
■ ミーやん プロフィール
1978年生まれ、自分に合うクラブを求めて、片っ端から新製品の試打を行うエンジョイ志向のGDO編集部員。ヘッドスピード42m/s、持ち玉は低・中弾道のドローというか、むしろチーピン。チーピニストからの卒業を目指し、現在はスイングを改造中。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ、シングルの腕前を持つ。とにかくボールを打っていたいギア好きのゴルフライター。メーカーの新製品発表会には出向くのはもちろん、毎年アメリカのゴルフ見本市「PGA SHOW」に行って最新クラブをチェックしている。ヘッドスピード46m/s、持ち玉は中・高弾道のドロー。