叩いてコントロールしたいアスリート仕様 藤倉ゴム工業 スピーダー TR
男子プロの要望で開発されたスピーダー
【ミーやん】
国内でも男女ツアーが開幕した中で、フジクラシャフトが快進撃を続けています。女子ツアーでの使用率は4割に近くて、「フジサンケイレディスクラシック」で初優勝した永峰咲希は「スピーダー 661 エボリューション IV」(通称・エボ4)を使用。同じ週に開催されていた男子ツアー、パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップで優勝したラヒル・ガンジーが使っていたのもエボ4だったようです。
【ツルさん】
“叩ける中調子”とのキャッチコピーで発売されているエボ4は、スピーダーシリーズのなかでも比較的クセながくて、プロにも使いやすいんでしょうね。ただし、男子プロからはもっと落ち着いた挙動で、コントロール性の高いシャフトが求められていたそうです。そこで作り出されたのが「スピーダー TR」。昨年度からツアーではプロトタイプがリリースされていて、男子ツアーですでにモデル別使用率で1位になっていたとか。どんなシャフトなのか、試打するのが楽しみですね!
【ミーやん】
まずは見た目からですが、全長がマットブラックの塗装の上にSpeederの文字がゴールドで入っていて、めちゃカッコいいですね♪ 打ってみると、これがけっこう硬い! 試打スペックは60グラム台のSですが、重さも感じました。
【ツルさん】
非常に剛性感が強いシャフトです。トップから切り返したときに、手元から中間がまんべんなくしなりますが、しなり幅は少なめです。中間から先端にかけては、かなりしっかりしていて動きません。スピンレスの強い球が打てるシャフトですね。
【ミーやん】
ひとことで言うと、僕ぐらいのヘッドスピード(43m/s)ではハードすぎます。このしなりの少ない感じが、きっと男子プロ仕様なんでしょうね。
【ツルさん】
ただ硬いだけでなく、素材の良さから出てくるハリの強さを感じます。少し手元側がしなるので切り返しのタイミングを取りやすく作られていますが、無駄にドローンとしならないのが特徴です。ヘッドスピードが速いゴルファーが、自分のパワーを余すことなくボールに伝えて飛ばせます。中間から先端が硬いので、コントロール性もいいですね。
【ミーやん】
僕みたいなアマチュアには、もう少しシャフトが動いて、仕事をしてくれたほうがありがたいかも。
【ツルさん】
ミーやんのような要望を持ったゴルファーには、スピーダーのなかでもエボリューションのシリーズが合っています。この「スピーダー TR」は60グラム台のSでも、ヘッドスピード45m/sぐらいは必要です。それ以下のヘッドスピードの人はフレックスを落としたいところですが、今のところSとXしか設定がありません。重量帯を50グラム台にして使うのがいいと思います。
■ 試打クラブのスペック
藤倉ゴム工業 スピーダー TR
モデル:661、フレックス:S、重さ:65.5グラム、トルク:3.5、使用ヘッド:テーラーメイド M2(10.5度)
発売日:2018年4月5日、価格:40,000円+税
■ マイクラブ情報
ミーやん:ピン G30 ドライバー(ロフト角:10.5度、シャフト:オリジナルカーボン、フレックス:SR)
ツルさん:テーラーメイド M2ドライバー 2017年モデル(ロフト角:10.5度、シャフト:USTマミヤ アッタス パンチ 6、フレックス:X)
■ ミーやん プロフィール
1978年生まれ、自分に合うクラブを求めて、片っ端から新製品の試打を行うエンジョイ志向のGDO編集部員。ヘッドスピード42m/s、持ち玉は低・中弾道のドローというか、むしろチーピン。チーピニストからの卒業を目指し、現在はスイングを改造中。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ、シングルの腕前を持つ。とにかくボールを打っていたいギア好きのゴルフライター。メーカーの新製品発表会には出向くのはもちろん、毎年アメリカのゴルフ見本市「PGA SHOW」に行って最新クラブをチェックしている。ヘッドスピード46m/s、持ち玉は中・高弾道のドロー。