ダンロップ ザ・ゼクシオ REVO ドライバー
打ってみると?
試打クラブは10.5度の純正Rシャフトと9.5度のSシャフト(MP-500)。クラブ重量はRが281.9gでバランスがD0.5。Sが287.7g でD2。どちらもかなり軽量タイプ。長さはどちらも45.75インチ(ヒールエンド法で計測)。硬さの目安となる振動数はRが225cpmで、Sが 255cpm。Rはかなり軟らかめの設定で、ワッグルすると中間から先端部分が大きくしなる。Sは手元側が硬くなり、R同様に中間から先端がしなる。リアルロフトを計測すると、表示10.5度に対してリアルロフトは約12度。表示9.5度のモデルはリアルロフトが約11.5度。フェースアングルは10.5 度が+2.5度で、9.5度が+2度。どちらもアドレスすると、フェースはかなり左を向いた感じになっている。
まずは10.5度のR。素振りすると長さよりも軽さを感じる。フェースがかなり薄いので普段よりも10ミリ低めにティアップして打ってみると・・・「カキーン」とゼクシオならではの爽快なインパクト音とともに1球目から3番ウッドで打ったみたいな高弾道。続けて打ってもボールがグングン上がる。そして印象に残ったのがヘッド挙動。多少打点がズレてもおかまい無しにボールが真っ直ぐ飛ぶ。慣性モーメントが大きさ(スイートエリアの広さ)を実感できるのだ。インからあおっても引っかかりづらく、フェースを開いてアウトサイド・イン気味に振ってもコスリ球になりづらい。見た目通り、ゼクシオよりも直進性を追求して作られていることがハッキリと体感できる。
スピン量については、フェースセンターで捕らえると2700~3100回転。低スピンで飛距離を稼ぐタイプではなく、ヘッドスピードが遅めの人でもキャリーを稼ぎやすいタイプだ。スピンを減らして(放物線弾道)キャリーとランを稼ぐためには、フェースセンターよりも少し上側で捕らえる技術が必要だろう。
そして印象に残ったのがスイング中のシャフト挙動。ゆっくり振ると(ヘッドスピード38m・sぐらい)、ダウンからインパクトにかけてシャフトの先端がシャープにしなり戻る。長尺効果と相まってヘッドスピードを上げやすい。シャフトの挙動も安定している反面、しっかり振ると(ヘッドスピード43m/s以上)、シャフトのしなり戻りがスローになって、捕まりがやや悪くなる。
続いて、9.5度のS。こちらはシャフトがしっかり。叩きに入ってもヘッドがついてくる。ただし、叩くとスピンが増えて吹き上がる感じになりやすい。リアルロフトの設定、フェースの厚さ、クラブ重量を考えると、ハードヒッターよりも、ヘッドスピードが遅めの非力な人が飛距離を稼ぎやすいドライバーである。